第5話 冒険者に・・・
エレンと出会った次の日僕は夜中ゲームをしすぎて昼まで寝ていた。朝ご飯は抜きだ。まぁ僕が悪いんだけど···
ちょうど昼ご飯のタイミングで起きたのは運がよかった。ちなみに昼ご飯を食べ終わると、部屋から追い出される。また昨日と同じだ。しかし昨日のように野宿と、飯抜きの心配はしていない。僕は今日から冒険者になるからだ。
「さて、昼ご飯もお腹いっぱい食べたし、冒険者ギルドに行くか」
独り言を呟いていたら周りに見られた。恥ずかしい。
この宿から歩いて10分、今日は簡単に着いた。
初めてのギルドに少し不安と、興奮を感じつつ、ギルドに入った。大体想像していたのと同じ感じだ。とても体のデカイ男が固まって酒を飲んでいたり、騒いだり。
女性冒険者は···少し違った。みんななぜか分厚い服を着たり、ぶかぶかのマントを着けたり様々だ。一つ共通点があるとしたら女性は、みな体を隠している。理由はわからん。しかし隠しているのだ。極稀に、着ていない人もいる。
僕は気になったので女性定員に冒険者登録のついでに聞いてみた。ちなみに女性定員は着ていない。
「少しいいですか?なぜ女性の冒険者はほとんど体を隠しているのですか?」
すると女性定員は恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「えっと、それはですね···やっぱりダメです。言えません」
はい、なんとなく理解しました。そんなこと聞いてすいませんでした。
「すいません。やっぱりいいです。で、冒険者登録したいのですが···」
「あっ、そうですかわかりました。ちなみに冒険者になるためには銅貨が1枚必要ですが···」
はい、また銅貨ですか···ヤバい持ってないなどうしよ。昨日もう少し多く貰っとけばよかったかな···そう考えていると、横から銅貨を1枚渡された。渡されたほうを見ると
「来るのが遅かったわねシル」
エレンだ。
でもどうしたのだろうお嬢様はこんなところに来ていいのか?
「あの···なんでここにエレンが?」
「私も冒険者になるのよ」
は!?今なんと···冒険者?お嬢様が···
「えっと、それは止めておいたほうが···」
そうだ、それがいい。わざわざお嬢様が命をかける必要もない
「いや、私はなるのよ冒険者」
僕はもう知っているこのお嬢様は一度何かを決めると何を言っても聞かない。
僕は諦めた。
「わかったよ。じゃ一緒に登録しよう。あとお金ありがとう稼いだら返すよ。」
そう言ったらエレンは
「いや、その必要はないわよ。今日から私とシルは仲間なのだから」
ん?仲間?
そこで受け付けの定員は
「あっ、パーティーを結成するのですね!」
え?パーティー?そんなこと聞いてないのだけど···僕の考えはお構いなしにエレンは
「はい!パーティーを」
「えっ?ちょっ、エレン?」
「すいませんが、パーティーは規則上5人以上で結成されると、いうことになっておりますので、今のままではソロでの活動になります」
そんな規則が?まぁなんにせよ助かった。···そう思ったのもつかの間エレンは定員に話しかけた。
「5人集まればいいのよね?」
「はい、5人いればパーティーは成立します」
「そうと決まればシル、宿のお金は私が出してあげるわ。私のわがままなんだし···でもパーティーを組むために仲間探しを手伝って貰うわよ」
うわ···勝手に話が進んだ···でも宿のお金は出してくれるのか·····まだこの町のこともよく知らないし、それもいいのかもな。
こうして僕は冒険者登録だけしてギルドを後にした。一応冒険者になったけど冒険はまだ少し時間がかかりそうだ。
とりあえず早く仲間を探すか···