第3話 言語、そしてお金
あれから約2時間ぐらいで町に到着した。
町の名前は···シャーリア?うん、悪くない響きだ。町並みは僕が想像していた異世界と同じかんじだな。なんかテンションが上がってきたぁぁ。でもその前に寝る場所とご飯が必要だなとりあえず宿に行くか
··········ここか、とりあえず入ってみるか···
「いらっしゃいませ!お一人ですか?」
うお!?この世界でもいらっしゃいませなんだな···てかその前に相手の言語がわかったぞ、少し安心した···えっと受け付けの人にっと
「一人です。一泊いくらしますか?」
僕は言った。しかし受け付けの人は首をかしげた···あれ?もう一度言う
「一人です。一泊いくらしますか?」
しかしまた受け付けの人は頭をかしげた···数秒たったのち受け付けの人は言った。
「あなたの話している言葉がわかりません」
あれ?僕は相手の言葉がわかるのに相手は僕の言っている言葉がわからない?なんだろうこれは犬の気持ちってやつなのかな?相手の言っていることは理解できるが相手に意思は伝えられない。うん···困った。なんかしょうもないことで電話をかけるなとは言われたけどこれは一大事?だよな?神様に電話するか···
電話をかけ数秒後
「もしもし、神じゃ。お主電話をかけてくるのが早いのぅ···どうしたのじゃ?」
「すいません···相手の言葉はわかるのに自分の言葉が通じないということがおきまして···」
「うむ、なるほど···すまなかった。ちょっと言葉について少し手順を間違えてな中途半端になっておった。少しまつのじゃ今すぐ治してやる」
「あっ、そうでしたか治してくれてありがとうございます」
一応お礼は欠かさない。だって相手は、神様だからな···いや、それ以外の人にもお礼は欠かさないけどな。
受け付けの人は僕が神様と知らない言葉で会話していたのを見てはいけないような顔をして見ていた。あっ、そうかこの世界には電話とかないんだったな···と、いうことは僕は受け付けの人から知らない言葉で、でも誰かと会話をしているような···しかし周りには誰も人がいない···と、いうことは、あの大きな声で独り言?的な風に思われてたんだろうな···
「よし、終わったぞ、では切るぞ」
神様はそう言ってすぐ電話を切った。一応気になるので試しておこう
「言葉、通じますか?」
急にそんなことを聞かれ受け付けの人は驚いていた
「はい···通じてます」
一応返してくれた言葉は通じたようだ。
さてそこからが本題だ
「僕は一人です。一泊いくらしますか?」
本来聞くべきことを聞いた
「宿での泊まりですね。3食ご飯付きで、一泊銅貨1枚になります」
銅貨1枚?こちらでの金は持ってないな···ヤバい寝るところが、ご飯が···
「わかりました。お金を貯めたらまた来ます。ちなみにお金を稼げる場所ってありますか?」
「そうですね···一番メジャーなのは冒険者ギルドで依頼をこなすことですかね」
きたぁぁ異世界、そして冒険者、これから先が楽しみだ。
「ありがとうございます。ではそこでお金を貯めてからまた来ますね」
「かしこまりました。お待ちしていますね」
その言葉をもらった後、僕は宿を出て冒険者ギルドへ向かった。
後に分かったことだが、
この世界には金貨→廃金貨→銀貨→廃銀貨→銅貨→廃銅貨
というようにそれぞれ価値が違った。前の世界の金額でいうと、高い方(金貨)から、100万→10万→1万→1000→500→100だということが分かった。この計算なら宿は前の世界でいうと500円···めっちゃやすいじゃん。
まぁでもとりあえず冒険者ギルドに行ってみないとわからないな。
僕はそう思って冒険者ギルドへ向かった。