表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

一話

「暑い、暑すぎる」


僕は家からコンビニまでの道を歩いていた。

最近はエルニーニョだとかいうやつのせいで

暑いと本に書いてあった気がするけどそれにしたって暑すぎる。


とりあえずコンビニでアイスと紅茶とおにぎりを買って今日の昼ごはんをすませようと思っていたけど、徒歩5分の所にあるコンビニよりも、家に近いファーストフードの方がいい気がしてきた。


その時、僕の横をいかにも外車という感じの黒い車が颯爽と走って行った。

それ自体はとりとめのないことだったんだけど、その瞬間

頭痛、吐き気、息苦しさ、動悸、首吊り、骨折、寒気、麻薬、幻覚、幻聴、強姦

あるいは、最も痛い死に方トップ3である

くも膜下出血、心筋梗塞、大動脈解離でもいいかもしれない。

おおよそ今まで人が味わった苦しみを全て足したような痛みが襲った。


「ぁぁぁぅあぅぁぁぁ」


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い


使い古された言葉だからこれを言うと軽く聞こえてしまうかもしれないけど、それでもあえて言うなら、この時の僕は地獄の様な苦しみを味わっていた。


最終的には僕は生き残った。

生き残ったのはあの地獄のような時間が5秒で終わったのと、その後気絶して恐慌に至らなかったからだろう。





夕刻。

起きたらまず空を見てもう夕方になっていた。


「ええと、今どのくらいの時間だ?」


この時の僕は余りにもとんでもない事が起こったあまり、

パニックになりすぎていたからとりあえず冷静になる為に普通の事を言ってみようとしただけだった。

"5時34分26秒"

そしてそれが解ってしまった。

だから、現実はよりパニックになっただけだった。


「何故?何故?何故?なんでわかった?

今の時間自然にわかったぞ?は?は?はあ?何故か地獄のような苦しみを味わったら何故か現在時刻を秒単位で把握できました?意味不明だ。誰に話したって信じないし信じれるわけがないだろうが!何が起こったんだよ!」


余りの混乱に喋り方も支離滅裂になっていた。


その1秒後にはさっきの混乱を収めようとした時の様に確信に近いレベルで解っていた。


"地獄の後全知全能になった"


それは解っていたと言うよりも確信だった。


「ぁああああああ@#*$」


そして、その事実に一瞬狂って

その次の一瞬で

『全能』をもって撃沈した。


「何が起こった?」


"自分の心が壊れてしまいそうになって、ヤバイと思った僕の脳が反射的に自分の心を普通の状態に戻した"


そしてその事実も解ってしまう。

これに恐れを覚えた。

まるで息をするかのように否、それ以上に自然に自分の心を動かせてしまった『全能』に

そしてその事実を息をするよりも早く把握できてしまった『全知』に。


二時間後。


あの後無理矢理、全能で自分を冷静にして色々考えた。

まずあの痛みは何だったのか。

二つ目は何故全知全能が手に入ったのか。

そして、痛みと全知全能の入手は関係があるのか等だ。一応二時間分考えてみたものの全く分かるわけがなかった。


なので全知を使った。使ったが。

"わからない"


「わからない?全知なのに?」


もう無理みたいだった。全知で無理なら。完全にむりである。


解らない問題はそこら辺に置いとくとして。僕の中にある気持ちが芽生えた。危険だとは解っていてもそれでもこの気持ちは抑えられない絶対に。


「全知全能使いたい」


その後、10分思考。


「よし決めた、女神作ろう」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ