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ファイン

言葉の意味などは適当なとこからひっぱたり、思いつきでつけてみたりしてるだけなのであまり考えずに読み流してやってください・・・

俺の名前はファイン。

名の意味は幸運という意味らしいが、

この世界に生まれていいことなど何一つとしてなかった・・・


母親は俺を生んですぐ他に男を作って出て行ってしまい父親と二人きりの生活だった。


父親は冒険者だったが、母に逃げられたことが原因で飲んだくれになってしまい、母親に顔が似て生まれてきた俺はなにかあると父のストレス発散の道具になってしまった。


大抵は暴力を振るわれナイフや剣で軽く切られたりする程度だったが、ある時には地上ダンジョンに独りで連れて行かれ父の欲しいアイテムが出るまでダンジョンを脱出することは許されなかった。


そのせいで少年から青年へと変わっていっている俺の体には消えない刃物でつけられた傷跡や痣などが全身にかけて広がっている。


なぜか顔だけは母を思い出すのか傷つけられなかったようで、服を着るとあまり普通の人と変わりがないのが小さな救いだった。


そして昨日、父が病に倒れ亡くなった。


遺産などはなにもなく、残ったのは父の冒険者であったときの装備品や装飾品だけ・・


俺はすぐ武具屋にもっていきすべて買い取ってもらったが、父の装備は大したものでもなかったようなのでお金もそこそこしか貰えなかった。


そこで俺はいま、自分が隠して貯めてきたお金と、売って稼いだお金をもって商人になるべく、育ってきたリンド村を出て、ランクの低いダンジョンで貯めた薬草を売り商人への1歩を踏み出した。


「う~ん・・・、薬草とったはいいけどドコで売ろうか?・・

あんまり地上ダンジョンに行くような冒険者にはなかなか出合えないし適当にダンジョンの近くで待ってても仕方ないかな・・」


・・・が、残念なことに、このファインはあまり商才がなかった。


「よし!!もうこうなったら地上ダンジョンにいく冒険者よりも、地底ダンジョンへ挑む冒険者を相手に売ってこよう!」


地底ダンジョンへ挑むような冒険社はあまり薬草のようなものを使わずポーションのような高価な回復薬を使うことが多いので、あまり薬草のようなものは平均的な値段より安くしなければ買ってもらえないのだが、買う人がいない場所で待っているよりは少しでも売れたほうがいいだろうと思い、この世界でただ一つの地底ダンジョンの入り口を管理しているルクス王国へ向かうことになった。


だが・・・


「薬草~、薬草はいりませんか~~」

「丁寧に処理されているので苦々しい味なんてちっともしませんよ」

「美味しく頂いてもらうために蜂蜜漬けの薬草なんかもご用意してます♪」

「そこの強そうなおにいさん!お1ついかがですか~♪、・・・って・まって!そんな目で見ないでっ!リップサービスですから!!俺はお尻なでられても喜びませんから!!い・い・・いやぁああぁあぁーーー!!!」


ファインはこの世界にさらに絶望した。

ファインはお尻をなでられても喜ばない忍耐強さを取得した。

ファインはリップサービスをする相手を選ぶ目を取得した。

ファインは防犯ブザー効果の叫び声を取得した。


・・・・・・


「結局売れたのは半分だけかぁ~、それもあの恐ろしいお兄さんがお買い上げしてくれた物が全てで他の人は見向きもしてくれなかったなぁ・・・」

残念だがこれが熟練の冒険者の集う王国だと思うとしょうがないのだろうと思う。


「まあ余った分はさらに安くなると思うけどギルドに売ってしまおう。」


ギルドというのは生活していく中で欠かせない存在であり、ダンジョンから外れ人を襲うようなモンスターの討伐依頼から、ただの薬草探し依頼まで請け負っており、だれにもなくてはならない存在である。


ギルドは商工ギルド、騎士ギルド、魔法ギルド、僧侶ギルド、冒険者ギルドなどがあり、危ないギルドでは盗賊ギルドなんかも存在している。


騎士ギルドは王国騎士を育てるために存在しているギルドで、入るためには厳しい体力審査や適性審査、過去の犯罪歴の有無などから選抜されるためギルド希望者の10分の1の数しか入れないといわれている。


だが、このギルドで育った上位成績の者はそのまま王国に騎士として仕えることができる他、王国に仕えれなかった物でも富豪の専属騎士などへの道が開かれるため、狭き門だが人気があるギルドである。


魔法ギルドでは、魔法的素養を持ったものなら入れるため、魔法を習いたい者から魔法を広めたい者までいろいろ存在している。

そもそもこの世界では殆どの者が魔法を使える素養があるので、大抵のものはこのギルドに入ることができる。


僧侶ギルドでは、魔法的素養を持ったもので、なおかつ治癒に特化した魔法的素養を持ったものしか入ることができない。


そもそも治癒とは自らの力を他人に受け渡す力なので、他の魔法のようにただ力を放出するだけでなく、自分の力を人の力に調整する細かいコントロールができる者のみが扱える力なので、僧侶ギルドにはあまり入ることができない者が多い。


商工ギルドと冒険者ギルドは、だれでも入ることができるので自然と一番人材の集まりやすいギルドになっている。

そのため大抵の者が冒険者ギルドと他のギルドに入っていて、その時々でうまく身分を使い分けているのだ。


冒険者ギルドは、モンスターの討伐から庭の手入れまで様々な依頼を受け付ける場であり、たまに商工ギルドや他のギルドからの採取依頼なども受け付けることがある。


商工ギルドは、品物を売ったり買ったりをギルドに入っていれば店を構えて本格的に商売したり、商品を町から町へ運んだりなど、商売に係る仕事をしたければ入っていればギルドからの補助や新しい情報を得られたりするので、商売をしている者であれば大抵はいっているギルドである。


ファインが行こうとしているギルドは商工ギルドで、商工ギルドではギルドに参加していない者でも、アイテムの買い取りからアイテムの販売なんかもしてくれているので、モンスターの一部以外にも、薬草などの誰でも手に入るようなアイテムであっても買い取ってくれるのだ。



・・・カラン・


「いらっしゃいませ。ようこそ、商工ギルドへ」


へぇ~、はじめて来たけど、綺麗なギルドだなぁ。


お姉さんのナイススマイルに迎えられて少し緊張してしまう。


「すいません、この薬草の買取をお願いします。」

初めてのギルド利用だけど大丈夫かな?


「かしこまりました、よろしければお名前のほうお伺い出来ますか?」


「ああ、すいません、ファインといいます。」


「ありがとうございます。ファイン様はギルドカードをお持ちでしょうか?」


「いやぁ、今までギルドへ入ったことがないので、まだ作っていなんです。

 なければ買い取りなどしてもらえないんですか?」


「いえいえ!そんなことはありませんが、商工ギルドへ登録されていると

 将来有望な商人さんですと買取に色をつけたりされることもあるので、

 ファイン様がこの先もお取引をなされるようでしたら是非作っておいたほうが良いと思いますよ。」


う~ん・・・

まだ本格的な取引が出来るわけではないけど、身分証になるものがほしいしとりあえず入っておこうかな。


「じゃあ、商工ギルドへの登録も一緒にお願いできますか?」


「かしこまりました。では商工ギルドへの登録とギルドカードの作成をさせて頂きますので、血を一滴このカードへ垂らしてください。」


なんか鉛のような色したカードだなぁ・・

お姉さんが差し出してくれたナイフで指を切りそのまま血を滴らせた。


ホァンッ!


「ありがとうございました。それではこちらがファイン様のカードになりますのでご確認よろしくお願いします。」


おおおおーー!

なんかギルドカードを持っただけだけどこれで商人への一歩が踏み出せたのかと思うと嬉しくなってくるなぁ。

ギルドカードってどんな感じなんだろ?


---open---

名前 :ファイン

性別 :男

レベル :1

---only---

筋力:C

体力:D

魔力:B

敏捷:F

精神:A

運勢:SG

称号:無し

経験値:0

所持金:0ris


う~~ん・・・

パッとしないなぁ~

なんか運勢ってよく分らない事になってるし・・・

openとかonlyってなに?


「すいません、少し質問なんですけどいいですか?」


「はい。かまいませんよ」


「このopenとかonlyっていうのは何なんでしょうか?」


「はい、それはファイン様のみに見れるように加工が施されてる部分がonly部分で、open部分は他人からでも見えるようになっているので身分証として扱われる際に情報の必要部分が見えるようにという仕様になっているのです。ファイン様が他人にonly部分を見せたいときにはファイン様のカードを相手のギルドカードと重ね合わせた状態で「承認する」と唱えられたら相手にもonly部分を見せることができます。」


なかなか考えられて作られてるんだなぁー。

でもこの運勢ってどういう状態なんだろう?


「すいません、あと一ついいですか?

 俺の運勢の項目がSGというのになっているんですけど、どういう状態なんでしょうか?」


「えっ!・・・あの、申し訳ありませんがそのギルドカードを私に見えるようにしていただけますか?」


うーん・・・

お姉さんを変な顔にさせてしまったけど、なんかSGって危ないのかなぁ・・・

まあ過ぎたことを悔やんでも仕方ないからぱぱっと見てもらおうか。


「承認する」


「ありがとうございます。ってほんとにSGなんですね~。運勢という項目はほかの項目と違い、人生をトータルした状態での運勢ということになりますので、先に来ている数値はこれからの運勢、そして後に来ている数値は今までの運勢ということになります。ですのでファイン様は今まで歩んでこられた道以上に運勢は上向きになっていくと思われて結構ですよ。」


よっしゃーーーーー!!!

よく耐えた俺!

よく頑張った俺!!

ついに名前道理の幸運を発揮する時代がこの俺にも・・・・


劇的な感謝をしながら職員さんからカードを返してもらう。


「ちなみにカードをクレジットカードとして使うことができますのでそちらのご説明もさせていただいてよろしいですか?」


俺はまだ分からないことだらけなのでもちろんお願いした。


「ではご説明させていただきます。カードに所持金の項目があったと思いますが、ファイン様が現在お持ちになられているお金は表示されていませんよね?それはギルドカード自体に存在するお金を表しているので、いずれかのギルドでギルドカードにお金を預け入れないとその項目の数値は増えることもなくクレジット機能を使えることもありません。ですので、ほとんどの方は現金を持ち歩かずギルドカードへの貯金をされて使用しています。ファイン様もよろしければカードにお金を入れることができますが、どうされますか?」


たしかに現金持ち歩いて盗まれたら商人めざしているのにシャレにならないもんなぁ・・・

とりあえず全財産をカードに入れておこう。


「ありがとうございます。283200risお預かりしました。それではしばらくお待ちください。」


ちなみにこの世界は共通でris<ライス>という硬貨が使われている。

それぞれ1ケタ単位で1ris硬貨、10ris硬貨、100ris硬貨、1000ris硬貨、10000ris硬貨、というように硬貨がある

ちなみに大衆食堂での昼食が大体400risくらいである。

なので俺の全財産283200risは大金ではあるが商人の全財産というには少し心もとない数値でもある。


「お待たせしました。それではカードの所持金をお確かめください。」


そういわれて見たカードは


---open---

名前 :ファイン

性別 :男

レベル :1

---only---

筋力:C

体力:D

魔力:B

敏捷:F

精神:A

運勢:SG

称号:無し

経験値:0

所持金:283200ris


というようになっていた。


まあこれでクレジット機能が使用可能になった事だし、まず最初は売り出せるアイテムを探しに少しダンジョン漁りでもして、おれの商人生活をスタートさせようかな。








お目汚し失礼しましたー

ちょびちょび更新をしていきますので駄文を垂れ流すことがあるとおもいますが、勘弁してやってください。

9/5修正しました

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