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なろうラジオ大賞7(1000文字以下の短編)

風鈴の音が聞こえたら

作者: 葉山麻代

「電話口から軒の風鈴が聞こえたので、てっきり自宅の庭からかけてきていると思ったんです」


「ダウトー!」


 見ていたドラマに息子が叫んでいた。


「どうしたの?」


 洗い物をしていた妻が、不思議そうに尋ねていた。


「いや、アリバイ証明で嘘言ってるからつい」

「何言ってたの?」

「風鈴の音が聞こえたって」

「あー、携帯電話からは、風鈴の音って聞こえないらしいね」

「携帯電話が拾える音域を超過しているものなら、風鈴だけではなく、虫の音も聞こえないらしいよ」

「そもそも携帯電話の音声って、そのままの人の声ではなく、似た音を選択して合成してるらしいよね」

「そうそう」


 息子と妻は理解しているらしい。


「そうなのか?」

「人の声のままデータとして送ったら、膨大なデータ量になるから、デジタル変換した合成音声なんだよ」

「普通に知り合いの声に聞こえるのすごいな」

「たまに、電話の声だけ変な人もいるけど、大体は本人の声に聞こえるよ」



 見ていたドラマの方は、風鈴が聞こえたと言う証言で、しっかり嘘が暴かれたらしい。

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