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プロローグ:死と後悔

 コンビニで買い物を終えた高見原(たかみはら)(かい)は、レジ袋を揺らしながら夜道を歩いていた。


「致命的なバグも一通り潰せたし、無事リリースも出来た。いよいよ明日で契約終了かー……、いやあ長かった。さすがに今回の案件は色々ときつかったからひと月くらいのんびり旅行するとして……。気持ちよく出発する為にも、もう少し頑張らないとな」


 もうかれこれ二年ほど、こんな生活の繰り返しだ。特に今回の案件は深夜まで残業する事が恒常化しているせいで、三十目前の海の肉体はだいぶ悲鳴を上げていた。幸いにも金はある。というか、フルリモートワークで朝から深夜まで仕事をしていたら使う暇なんてあるはずもない。


 その辺りも鑑みて、契約終了日が近付いてきても海はあえて次の仕事を探さなかった。いつまで休むとは決めていないが、ひと月だろうがふた月だろうが、よほどの豪遊をしなければ生活に困る事はない。


 そうして明後日からの自由な日々に思いをはせていたせいで、気付くのが遅れてしまった。


 後ろから伸びているのだろうヘッドライトの光が、やけにゆらゆらと左右に揺れている。おかしいな、と振り返った時にはスピードを上げたまま突っ込んでくる車が間近に迫っていた。運転席には船を漕いでいる男性の姿。


「くそっ!」


 避けきれない——、そう悟った海は死を覚悟した。


 激しい衝撃。


 体が宙を舞う感覚。


「いくらなんでも旅行計画が死亡フラグはおかしいだろ……、過労死しろってか」


 いや、過労死寸前まで働いてたからこそ注意力散漫だったのか。なんだ、フラグはそんな前から立ってたんだな……。


 不思議と痛みは感じず、そんな事をぼんやりと考えるだけの余裕が海にはあった。


「……人生は楽しまなきゃ損だな……」


 これが、高見原海の人生の終わりだった。


 もっとも、終わりではなくむしろ始まりだったとも言えるが――。

久々の異世界ファンタジーです。今回は異世界転生ものに挑戦してみました!

そしてそして……ずっと書きたかった人外主人公!!

もふもふ!犬!可愛い!!!格好いい!!!※自分で言う

既存作品共々、よろしくお願いいたします!

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