ポーションはまた高く売れるみたいです
「完毒癒ポーションの値段じゃが、一本金貨3枚でどうじゃ?」
「高くない?」
「いや、このポーションは幻と言われるもの、金値段は普通じゃ!」
でも、金貨3枚って事は3万円って事だぞ。これにそんな価値あるのか?
「さっきも言ったが、それは幻で誰も作った事のないポーションなのじゃからその価値はある!」
シン婆はそう言ってくれているが何故このポーションの事が分かるんだ?
「アタシも鑑定を持ってたのを忘れたのかい?」
「いや、覚えてるけど……」
「昔にあったポーションじゃから効果は知っているんじゃ!」
なるほど、だから完毒癒ポーションの事を知っていたのか。
「でも、新人のテイマーが作るポーションですよ!」
ゴウさんの新人とテイマーの評価って低すぎだな……
「アタシは新人やテイマーなどは気にしておらんよ」
気にしてたら、Aランクにはなってないよな。
「そういえば、コハク殿は普段どの様なポーションを作っておるのだ?」
王様の質問に俺は今持っているポーションを全て出した。
「少し売ってくれんか?」
王様の提案に俺は頷いた。断る理由がないしな。
「王様まで、テイマーが作ったポーション買うんですか?」
「私が見るに最高級のポーションだと思ったよ」
鑑定したのか?
「お父様は、様々なポーションを見る機会が多いので分かるのですよ」
また、心を病まれた!?
「お前さんの心は読みやすいからのぉ……」
注意しないとな……
「コハク殿、今あるポーション全て白金貨8枚で買おう!」
流石は貴族だな、てか、高いな!?
「いや、新人ですよ?」
「でも、Aランクということはそれだけ認められているのだ!」
「偶然ですよ!」
「いや、コハクのポーションはAランクの冒険者達にも人気じゃ!」
エルさん達の事だな。
「しかし、そこのスライムのお陰なので、そいつの力じゃないんですよ!」
また、それだよ……
「コハクさんの従魔達は信頼している様子ですよ?」
「そんなの、ちょっと優しくしたら、僕でも出来ますよ!」
その一言がまた、自分を追い込むのだとはこの時のゴウさんが知る事はなかった。




