新人の方が賢いのはチートのお陰です!
「お父様とギルドマスターの関係って聞いても良いですか?」
今現在、ナビに聞いている途中にお姫様が、そう聞いた。確かにそれは気になったな。
「昔のこの国は今より盛んではなかった、その時にこのシン婆が薬草やポーションなどを売ってくれたのだ」
「今じゃと、それは当たり前だからアタシの役目はないけどね」
そうシン婆は笑っている。
「どうだ?妻の具合は分かったか?」
「はい」
俺はナビに聞いた事によってそれが分かった。まぁ、聞いた時は驚いたがな。
「お母様はどの様な病気でしょうか?」
「風邪です」
俺の言葉に皆唖然としてるな。風邪でこんな寝込む訳ないと思っているんだな。
「流石は新人テイマーだな」
そう、ゴウさんは笑っている。
「その原因の人が何を言ってるんですか?」
俺がゴウさんを指差した。
「どう言う事だね?」
王様は俺に質問をした。そりゃ分からないだろうな。俺もちょっと謎だったもん。
「ゴウさんが飲ませた薬は何ですか?」
「ポローズと薬草を調合したポーションだけど?」
「知ってましたか?」
「何が?」
「ポローズは普通の薬草だと効果がないという事を!」
俺はある名探偵みたいに真実を言った。
「何を言ってるんだ?」
「ポローズは毒の花です」
俺の返しに皆は頷いている。まぁ知ってるか。
「しかもポローズの毒は強力なのです」
「だから何だ?」
「普通の薬草では調合しても意味がないのです!」
皆は驚いている。そりゃそうだろうな。ポローズで調合している人は殆ど、光癒ポーションを作れる人だ。多分ゴウさんは、作れない。
「じゃあどうしたら良いんだよ!」
「光癒ポーションを知ってますか?」
「そりゃ、最高峰のポーションだからな」
俺の質問にゴウさんは答えた。
「なら、光癒ポーションを作れますか?」
「俺が作れるわけないだろ!」
そう返している。
「コハク殿、光癒ポーションはAランクの登録者でも、作れる人は少ないんだぞ?」
王様に注意された。いや、知ってるよ!
これでも、薬場ギルドのAランク登録者だからな。まぁ、シン婆から、作れるのが変と教わったからな。
「その光癒ポーションとの調合で治るのです、しかし普通の薬草で調合してしまっている以上難しいでしょう……」
俺はそう呟いた。
「そんな事ないだろ?」
ゴウさんがそう返した。
「聞いた事あります、ポローズと普通の薬草を調合するとその薬草の効果が失われ他のポーションでは治らなくなると……」
ユキさんの言葉に俺は頷いた。
「その通りです、でも治せます!」
「どういう事だね?」
俺が即答すると王様がそう聞いた。
「光癒ポーションプラスがありますから!」
そう俺はストイムで出した。その仕草にシン婆は驚いている。
「すみません、ポローズってありますか?」
俺の言葉に誰もが首を横に振っていた。
「私が取りに行きましょう」
そう、ケイが素早く取りに行った。でも、ポローズなんて分かるのか?
「マスターの従物の知識は普通の人間の倍あるから大丈夫です」
ん?普通の魔物じゃなくて人間の?
「はい、マスターの力は従物に同じ力と知識を与える事ができます」
凄いな……
「思ったのですが、風邪なら風ポーションで治るのでは?」
「その通りです」
ユキさんの質問に俺は答えた。風ポーションとは風属性の人が調合出来るポーションだ。この世界の僧侶は自分の属性でポーションを作ったりする。それは常識なのだ。ちなみに、その属性でない人の為に薬場ギルドなどでの売っている。
「それを知らずにポーションとポローズで調合した物を飲ませたのです」
俺の言葉にゴウさんは焦っていた。自分のせいだと気づいたのだろう。
「そうなると、毒癒ポーションが大量にいるのぉ」
シン婆がそう呟いている。確かにそうだ。ポローズの毒に1度なると治るのに数ヶ月はかかる。毒癒ポーションをその間飲まないといけない。値段が高い為に余り買う物はいなく、ポローズ自体触らない様にされている。
「取ってきました!」
話しているとケイが帰ってきた。ポローズは数10本あった。良くこんなに取ってきたな。
早速調合しようか!
俺がポローズと光ポーションを調合しようとすると、ポイスラ、ヒースイ、ハイスラが俺の前に出て身体を向けあった。
「キュー!」
新たな虹色のスライムがいる。
スペシャルスライム
Sランク
基本何でも出来る
進化の仕方は不明
また、謎なスライムだな。スペシャルヒールスライムじゃないんだ。
「ポイスラがいるからでしょう、ヒースイとハイスラならそうだった筈です」
流石はナビだな。
「キュー!!」
スペスイは俺が持っていた、ポローズと、光癒ポーションに、ケイが取ってくれたのと、俺のストイムにある物を出してと言われたのでそれを出すと、調合し始めた。
「久しぶりに見るのぉ」
「魔物の進化初めて見るわ!」
「私もだ」
シン婆は、ヒースイぶりだな。ユキさんと王様も初めてなんだ。反応的に奥様や、ゴウさんも初めてだろう。
「キュー!」
出来たと、言っているので俺はそのポーションを鑑定した。これもまた、チートだと分かるのはすぐだ……




