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やはり、早いようです

「頼みとは私の妻についてだ」

「いくら、コハクさんでも無理です!」


 王様の言葉にお姫様はそう言った。何だろうな?


「ぜんぞ使えるのなら光属性も使えると思って可能性を感じてな」


 王様はそう言うと俺の顔を見て話しはじめた。


「私の妻は呪われている」

「呪いですか?」

「あぁ、その呪いは未だ解明できていないんだ」

「薬場ギルドに行き、登録者の方にも定期的に見てもらってますが、厳しいとの事です」


 王様と俺の会話にお姫様が補足に入った。冒険者ギルドに登録している人は冒険者と呼ばれるが薬場ギルドだと、登録者と言われている。


「ちなみに、職員でも無理だったし、ギルドマスターでも難しいみたいだ」


 そう王様が言った。ここのギルドマスターって誰なんだ?


 俺らの街はダンさんだし、もう一つはハルさんだな。それに、俺らの街もウェザー家の国だ。


 まぁ、知らないと思うからどうでも良いか。


「奥様の場所に案内してくれませんか?」


 俺はそう聞いた。すると執事のクレナイさんが指示してくれたので皆で移動した。


「レイン、客だ」

 

 王様がそう言い部屋に入ると大きなベッドが1つありその横に人が1人座っていた。


「いらっしゃいませ」


 そう奥様が立ちあがろうとした。


「無理はしないで下さい」

「そうだ、お前は横になってろ」


 俺の言葉の次に王様がそう言った。


「どうしたんですか?」


 そうある男性が聞いた。多分薬場ギルドの登録者だろう。


「彼が、薬場ギルドAランクのゴウさんです」


 Aランクって事は俺と同じか。てか、光属性ってだけでここに来たけど王様は分かってるのか?


「この、コハク殿も光属性を持っているから可能性をがあると思ってな」

「でも、薬場ギルドには登録してないのなら駄目では?」

「一応薬場ギルドにも登録してあります」


 そう、ゴウさんが返すと俺がそう言った。


「コハクさんって何歳でした?」

「12歳です!」


 お姫様の質問に俺は答えた。


 冒険者登録してから2ヶ月も経ってないのだ。年齢の事は皆知ってるだろうからか驚きの目をされている。


「これは新人には重たい依頼です、やめていた方が良いと思われます」


 そうゴウさんは言った。


「コハク殿、一応聞くがギルドランクは?」

「Aランクです!」


 俺は王様にそう答えた。


「嘘をつかない方が良い」

「嘘じゃありませんよ」


 ゴウさんが嘘と決めつけるので俺は否定をした。


「これが証拠です」


 俺は皆に分かる様にギルドカードを見せた。


「確かに本物のようですね」


 お姫様の言葉に王様も頷く。

 

「見てくれるかな?」


 王様の言葉に俺は奥様の前に行った。


「鑑定させてもらいます」


 一応この一言を口にした。


 ナビ、鑑定して。


 見るより聞いた方が分かりやすいと思いナビに聞いた。


「はい、レイン・ウェザーという名前で王族です、ちゃんと言うと王様の妻に当たります」


 それは知ってる。呪いについては?


「毒です」


 毒!?


「はい」


 毒ならゴウさんだったら解決出来ないか?Aランクなんだし。


「それが、猛毒なんですよ」


 何の毒なんだ?


「ポローズです」


 ポローズと言えば前世の薔薇に似てる植物だったよな。それしか知らないな。詳しい説明してくれないか?


「ポローズとは、触っただけで猛毒にかかります、普通の解毒ポーションでは効かず毒癒ポーションを、継続的に飲む事にやって治ります」


 なるほど……


「すみませんが、ポローズを触った記憶はありますか?」

「家にポローズはないはずですが?」

「あぁ、執事達に毒がある物は捨ててもらってるからな。」


 お姫様が、そう言うと王様も答えた。


「私にも記憶がありません」


 奥様がお姫様達に続けて答えた。じゃあ何で、ポローズの毒にかかっているんだ?


 てか、ポローズは有名だから無闇に触るはずないな。


「この状態はいつから?」

「1年ぐらい前からだ」

「それまでに、変わった事はありませんでしたか?」

「お父様が言う前にお母様の調子は悪かったのです」

「でも、あれはすぐ治ったではないか、なぁゴウ殿?」

「はい、私がちゃんとしたお薬を渡せたのは良かったのですが今回のは、少し不明なので……」


 ナビ、俺の鑑定で最初の原因は分かるか?


「マスターの鑑定はレベル的には1番上なので、何でも分かると思います」


 なら、元の原因と何故悪化したのかを知りたい。


「承知しました、ゴウが原因だと思われます」


 Aランクの薬場ギルドの登録者だから分かってると思うよ。毒でもそれ以外でも大体は知ってるから原因ではないと思うけど……


「ゴウは薬については詳しくないのです」


 そんな人がAランクになれるのか?


「魔法が認められたのと数年の努力です」


 数年の?


「はい、ゴウは10年目ですからね」


 そうなのか、何年目にAランクになったのか分かるのか?


「8年目からみたいです」


 そこまで分かるのかよ!


「マスターの鑑定ですから」


 そんな凄い目なんだ……


「まだかい?」


 ゴウさんがそう言うので早く終わらそうか。


「思ったのですが、コハク様は薬場ギルドにはいつ、登録したのですか?」

「確かにそうだな、普通に登録していてAランクは速いからな」

「推薦をもらいました」


 俺がそう言うと皆、驚いていた。1人を除いて。


 しかし、その1人のせいで奥様が悪化していたのはこの中の誰も知らない。


 

 

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