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貴族と勘違いされた王との会話

「まずは、私からだな」


 俺達は今、客間みたいな場所にいる。王様はそう言い紅茶を飲んだ。


「私の名は、クラウド・ウェザー、この国の王だ、そして、貴族とも知られているだろう」


 それが謎だったんだよな。ウェザー家は貴族だが、呼ばれ方が王だからな。


「かの、昔、私の先祖は王族だった、しかし人手不足だった為に戦争にも参加していたのだ」


 大変だったんだな。


「この国の人手不足は変わらずだった。だから、私や後継は皆、戦争に参加している、普通は参加しないらしいのだがな」


 だから、他にも貴族がいても王様達が貴族と思われていたのか。


「まぁ、この話しで分かると思うが他の国の者達が勘違いをして私達王族を貴族だと思い込んだ、それが噂としてこの世界に通じてるって事だ」

「面倒くさいと言って訂正してないだけですよ」


 王様の説明にお姫様もそう言った。


 まぁ、俺は話しているうちにナビに聞いたがな。


「ナビのおかげですね!」


 自分で言うなよ。ナビは頭で会話出来るから楽だよな。


「ちなみに頭の声は誰にも聞こえませんよ」


 何当たり前な事を、言ってるんだ?


「気にしないでください、多分察してくれてるでしょう」


 何か、世界観が終わりそうな事だからもうやめておこう。


「次は君について教えてほしい」

「ただのテイマーで冒険者ですよ」

「君はいつ冒険者になった?」

「今年です」

「ランクは?」

「Cランクです」


 そう言い俺はギルドカードを見せた。


「凄いな」


 そう褒めてくれている。これは本音なのか?


「本音と思われる様です、やはり警戒心はありますが」

 

 何で分かるんだよ!


「マスター、鑑定の発動はどうしてます?」


 無意識に発動しない様にしてるけど、人のステータスを見るという事をその人の顔をずっと見てると変に思われるからな。


「なので、ああいう疑問には私が答えていきます」


 余り、理解できないんだが?


「マスターの鑑定は無意識に発動出来る様になっています、しかし自力で鑑定しない様にしていましたが、《導く者》の力により、気になる事は知れます」


 便利だな。流石はナビだな。


「コハク殿の属性を教えてくれないか?さっきの魔法はとてつもなかった」

「確かにそうでしたが、この世界で凄いと言われていた人でも3属性ですよ?」


 そう、お姫様は言っている。まぁ、姉のエリカも2属性で喜んでいるからな。


「全属性です」


 俺はそう答えた。王様は驚いていたがやはりといった顔をしていた。


「本当なのでしょうか?」


 お姫様はそう疑っている。確かに全属性は変だよな。


「クレナイ、水晶を」


 王様がそう言うと、すぐに水晶を出して来た。


 俺の目の前に来たので俺は水晶に触った。


「申し訳ありませんでした!」


 お姫様は俺に謝って来た。何で?


「コハクさんを疑ってしまいました」

 

 やっぱりこの結果は早いな。


「全属性は信じる方が変なので大丈夫ですよ」


 俺はそう言うと不思議そうな顔をしている王様が口を開いた。


「土魔法と、創造魔法とは何だ?」


 まぁ、出ちゃうよな。それ。正直に答えるか。


「創造魔法は自分で考えた魔法やスキルを創る魔法で土魔法はその魔法で創ったものです」


 王様達は驚いてるな。空いた口が塞がっていないな。


「私も謝らないとならない」

「何をですか?」


 王様が謝る事なんてないぞ。


「古代魔法は、我々で片付けないといけないのだ」

「何故ですか?」

「私達は騎士団とは関係していないから詳しくは分からんが騎士団は王族や貴族が深く関わっている、無関係の人を関わらせてしまった事に関してだ」


 あれ、おっさんから何も聞いてないけど……


「これは、余り知られてない情報なので知らないのも当然だと思います!」


 俺の疑問にお姫様が答えた。


「ユキの、言う通りだ」


 周りに知れ渡っていない情報か。


「聞きたいが、古代魔法についてどう思った?」

「ありえないと思います」

「何故だ?」

「理由も何も聞かずに無理矢理言う事を聞かすとは、あってはなりません」

「人を襲う様な魔物だぞ?」

「それは魔物によります、人を襲う魔物は俺も倒します、しかし、何も罪のない魔物を倒す意味が分かりません」

「人を襲う可能性があっても?」

「これも魔物によりますが、人間が仕掛けている場合もあります、正当防衛で襲うのは仕方ありません」


 王様の圧は凄かったが俺は気にせず話した。


「魔物は大抵は人を殺すのだ、討伐が当たり前だと思うが?」


 今が1番の圧だな。でもこの発言は王様であろうが嫌だな。


「それは、俺達人間が先に攻撃していたり、魔物の家族を奪っているのです!」


 俺は無意識のうちに大声になっていた。


「ふっ、ハハハハハハ!」


 王様は背中を逸らして笑っていた。笑う要素あるか?


「よし、お主に頼がある!」


 そう、王様は頭を下げた。これが公認への最終の扉であった……



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