遠慮したい程のお詫びと恐ろしい魔法再び!?
目が覚めるといつもの景色だ。
「ハクにぃ?」
マユが目を掻きながら俺の名を呼んだ。
「どうした?」
「眠たい……」
「まだ、寝てて良いよ」
少し早い為、マユを寝かせた。俺は少し散歩しようと思ったがマユが袖を握っていて出来なかった為に、俺もそのまま寝た。
「忘れてたけど、前世の知識も使って良いからね!」
神様のこの一言だけが聞こえてきた。これは便利になるな。
「主よ、朝だ!」
ルリが起こしてくれたので俺達は起きてご飯を食べた。ここでは普通に昨日の余りのお肉を焼いて食べた。出来れば味付けがしたいな。
あ!木の実を潰して、何か出来るか考えようか。
「早く!」
マユが焦らすので考えてる事は後でにしよう。
俺達は精霊を探す為にまた、歩きだした。
依頼を受けるのも良いが先ずは、シルバーウルフの討伐だよなぁ。
初日に多く狩っただけでもう居ないからな。それに、何もしてない奴を狩るのも嫌だからな。
まぁ、ぼちぼちやっていくしかないか……
「キャァー!」
歩いていると何処かしらで女性の叫び声が聞こえた。ここからだと、間に合わないかもな。
「ルリ、支援出来るか?」
「もちろんだ」
そう、俺に返すとルリのお陰で力や魔力が増えている。
「皆捕まって!」
俺に皆がしがみついた。
「暑いな……」
キンスラ達は気を遣って小さくしてくれたりルリやミカ、ルークも可愛くしてくれているがやはり、ぎゅうぎゅうなので少し暑く感じるな。
「我慢よ!」
ミカがそう言って俺の左肩に乗っている。その顔は何故かニヤけている。
匂いをかいでいるのはわかる……
うん、気にしないでおこう。
俺は皆を落とさないように急いで声の方向へ行った。
「ささっと俺達に金を渡せ!」
「ウォン!」
盗賊数人とブラックウルフが数匹いる。あの目はテイムではなさそうだな。まさか、古代魔法か?
ヒヌベアーズ
Aランク
盗賊集団で1人1人が最強と言われる
1人で古代魔法を良く使う
皆がバランスの良い戦い方をする
「さぁ、やっちまえ!」
Aランクの盗賊ってやばいな。しかも古代魔法を使えるって怖いグループだな。
その中のリーダーっぽい男の1人がそういうとブラックウルフが女性に襲いかった。しかし、護衛の人が守ったので大丈夫だったが、他の盗賊達もブラックウルフを操っていた。
これはやばいな。でも護衛の人も多いし、俺が行くと逆にきつくなるかもな。
こんな時に土魔法で、根っこで足を引っかけられたら良いのになぁ……
「なんだこれ!?」
「知らないっすよ!」
何故か、俺が思った根っこが出てきた。これって俺が原因か?
案内でも出来るスキルがあると便利だよな。
「マスターの希望により、スキル、【導くもの】《ナビゲーター》が自動的に発動されます」
まさか、創造神様の力か?
「そうだと思われます、先程の土魔法や私と言ったスキルは、マスターの創造魔法から出来ています」
創造魔法?
「創造魔法とは思い描いた魔法やスキルを作れる魔法となってます」
チートだな、これ。
「おい、俺達を離せ!」
そう盗賊達は暴れている。しかし、ルリ達に止められているがな。
マクロ
ヒヌベアーズのリーダー
荒っぽい性格だが計画派である
戦闘能力もずば抜けている。
分かってはいたが、人にも鑑定出来るようになったな。集団や魔物は鑑定出来るが、1人の人の鑑定が出来るとは、やっぱり流石は創造神様だな。
てか、こいつは古代魔法と関係してないのか?
「はい、マクロはまとめているだけで、古代魔法は部下にやらせています」
そんな情報まで分かるのかよ!?
「創造神の力なので〜」
そうナビは言った。(長いから短くした)
てか、棒読みだな!
「私は創造神と同じと思っても良いのですよ?」
偉そうだな、こいつ。
「こう言ったスキルには自我がありますからねー」
その言葉に驚く。
「私は違いますけどね」
違うのかよ!言うからそうだと思ったよ。
「私の力はマスターの創造魔法です、この力はマスター以外に持っている人はいません」
そうなんだ。まぁ大勢の人がこんなチートを使えたらこの世界も終わるよな。
「普通の《導くもの》は自我があり、偶に操られたりします」
怖いな!そんな恐ろしいスキルなのかよ!
「ですが、私はマスターの魔法が元なのでそんな事は出来ません」
あ、良かった。助かったのか?
「何か違いますね」
結構グサってくるな。
「離せよ!」
まだ、やってるな。忘れてたよ。
「マスター、マクロたちを離すとまた、暴れます」
それはこわいな。
「俺達を殺しても何もないぞ!!」
「古代魔法はお前達以外でも使えるのか?」
「何で、その事を!?」
マクロは俺の質問に驚きを隠せていなかった。
「そんな事は良い、答えてくれない?」
「言うわけないだろ!」
死んでも言わないつもりか。
「その事なら私達がお話します!」
そう襲われていた女性が答えた。まず、知ってるのか?
「姫様、良いのですか?」
「助けてもらったのですから、それに古代魔法については私達が処分しないとならないのです!」
男性の言葉にそう答えていた。てか、姫様!?
この後俺はこのお姫様の正体に驚くのであった。




