伝説の人と精霊の思い
俺は今、ルリ達と鍛冶屋にいる
「コハクか、どうしたんだ?」
ゴルさんがそう聞いてくれた。
「2人に聞きたい事があるんだ」
俺は真剣な眼をしてそう言った。
「分かった、奥へ入れ」
ゴルさんはそう言うと奥の部屋へ案内してくれた。
「僕にまで話ってどうしたの?」
エルトもそう言っている。
「古代魔法について教えてほしいんだ」
俺が言うと2人は驚いていた。
「何故その名を知っている?」
俺はネクターズ事とおっさんに聞いた事を話した。
「それはこれから恐ろしくなるね」
「どう言う事?」
何が恐ろしくなるんだ?
「古代魔法はね、あってはならない魔法なんだよ」
「あってはならない?」
「無理矢理魔物と意思疎通させる事はあぶないからね」
確かにそうだよな。無理矢理従わせるなんて怖すぎるしな。
「しかし、騎士団はそれを認めてるんだ」
ゴルさんがそう話した。
「どういう事?」
俺は意味がわからなかった。騎士団は正義の軍団なのだ。そんな魔物を操るなんて事は認めてはいないはずだ。
「確かに騎士団は正義だ、しかしそれは最初の頃だけだった」
「でも、今も悪い噂は聞かないよ?」
俺はそう聞いた。騎士団の噂は街を守ってくれるヒーロー的な存在なのだ。
「それは周りを脅してるんだ」
「脅す?」
エルトはそう言うがそのまま返した。
「騎士団はやりたい様にして後から自分達の良い様に言わせるんだ」
やばい奴らだな。
「僕達、精霊の事もさ」
確か、封印された時に騎士団が関わってよな。
「ある時に、街に魔物が出たんだ、それは騎士団の人が古代魔法、コハク達が見た物を使っていたんだよ」
「それで暴走した魔物を騎士団達が止めたんだ、それで騎士団は英雄扱いだ、しかし、そのせいで精霊は皆殺された」
でもエルトは封印されてたから何が違うんだ?
「封印する魔法は上級だし光属性の人しか使えないから分からないんだよ、僕自身も封印の事は余り知らないんだ」
てことは、封印された精霊はいるのか?
前は皆殺されたって言っていたが……
「僕は皆殺したって聞いたよ」
「俺もエルトを含め精霊は皆殺したって聞いたぞ」
これってまさか?
「封印が殺したって事になってたらやばいじゃん!」
俺は叫んでしまった。
その言葉にエルトとゴルさんは目を合わせた。
「ダンの奴から聞いたが長期依頼なんだろ?」
「うん」
本当になんでこんなに情報まわるの早いんだ?
「すまんが、俺からも依頼がある!」
「依頼?」
「あぁ、今回は報酬も出す!」
ゴルさんの依頼はどういう系か分かったがその依頼で最終的には騎士団と全面戦争に繋がる事は今の俺は知らない。




