謝罪で仲間が増えるようです
「私はまだ、許しておらんぞ」
シルバーフェンリルはそう怒っている
「そうだったな、先ずは言いたい事がある」
俺はそう言った。
「すまなかった」
いきなりだが俺は頭を下げた。
「何故謝る?」
ルリの時にも言われたな。
「お前は操られた者を殺した、仲間を殺したのは許し難いが既に手を汚している奴らなら仕方がない」
既に何人殺してるっておっさんも言ってたな。
「確かにそうだが元々は俺達人間の仕業だろ?」
「だから、お前は何もやってないだろ?」
「でも、俺にとってはやってるのと一緒さ」
「何故だ?」
「連帯責任ってやつかな、関係なくたって俺も何もしてない魔物を殺すほど鬼じゃない」
魔物好きの俺だから言える事だけどな。
「面白い事言うようだな」
それもルリの時に聞いたな。
「冒険者は関係なく殺してると思うが?」
「主は違うぞ、ちゃんと魔物を区別しておる」
ルリが俺の代わりに言ってくれた。
「なるほど……」
シルバーフェンリルは考え出した。
「私の方こそすまなかった!」
「どうした?」
数分黙ったシルバーフェンリルが急に頭を下げたので俺は驚いた。
「私は勘違いをしていたようだ、人は皆、私達家族を殺していると思ったがお前みたいな良いやつもいたんだな」
そう俺を褒めていた。いや、当たり前だと思うがな。
「いつも言っているが主の当たり前は出来ない人が多い事を忘れずにな」
ルリが言ったが、だから何で俺の考えてる事が分かるんだよ!
「私も連れて行ってくれないか?」
「良いのか?」
「貴方なら私の命を授けれる」
そこまで言われる価値はないと思うし、お前から呼び方も変わってるな。
「分かった」
俺も断る理由もないし受け入れた。
そうとなれば名前を決めないとな。
「名前は、ミカなんてどうだ?」
色々思ったが人情味があったから人間っぽい名前が良いと思って付けてみた。
「良い名だ」
尻尾を振り喜んでいる。
嬉しそうでなによりだな。
「ミカ、よろしく」
「よろしたのむ」
俺はミカの頭に手をやるとミカは頭下げてそう言った。
古代魔法か……
ゴルさんとエルトに聞いてみるか。
あの2人なら知ってそうだしな……




