表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

42/83

力の差を分からない人もいる

 俺たちは特訓を一旦終えて冒険者ギルドに来ている。


「ナイトオーガの買取金だが、金貨3枚でどうだ?」

「そんなに貰えるの?」


 光癒ポーションプラスと同じぐらいの値段と思っていた。


「今までよりかなり大きいんだ」


 確かに大きさはあったな。それでもこんなに行くのか?


「あとは……」


「何でいるの!」


 あれは、、、カエデか?


「まだ見捨てされてなかったんだ?私に勝ったのもそこのフェンリルだから君には関係ないよ」


 また言ってるよ……


「また馬鹿な事を!『ウォン!』」


 ルリはお怒りのようだ。


「だからテイマーは弱いんだよ!」


 ロインか……


「何がだからなんだ?」


 おっさんがそう聞いた。


「Aランクのカエデさんにも従物のお陰で勝ったんだろ?」

「確かにルリが戦ったけど……」

「ならそいつなしでやれろよ!」


 俺の返事にロインがそう言った。


「ロインには勝ってただろ」


 ライがそう呟いた。確かにそうだ。ロインには勝ったがあれは支援をしてもらっていた。


「どうせ支援してもらってたんだろ?」


 もう加減なしでやるか……


 前は結構加減してからルリに支援をしてもらったが本気でやるしかないな。


「ならもう一回戦う?」

「無理だよ!」


 俺が聞くと答えたのはカエデだった。


「ロイン君はDランクでも強い方だ、とても支援なしの君じゃ無理だ」


「冒険者に肩入れするのは悪いが俺はロインの為にも辞めてた方が良いな」


 カエデが言うとおっさんもそう言った。


「ロインの為ってどう言う事ですか?」


 エメが聞いた。


「確かにロインはDランクの中じゃ強い、申し訳ないがライやエメよりも遥かに上だと言える」


 2人は悔しそうだが何も言えなかった。俺もおっさんの意見には言う事はない。前戦ったがまだ2人には足りない所も多いのだ。


「だがコハクはエル達と同等かそれ以上の力がある」


「あの、ファイヤグールの!?」


 おっさんの言葉にロインは驚いている。


 俺も内心めっちゃくちゃ驚いている。俺自身もそんなに強いとは思っていない。


「嘘でしょ!」


 カエデは信じてないないようだ。


「あのエルさん達より上なんてあり得ない!」

 そうカエデは反論していた。


「よし、ならコハクとカエデで模擬戦だ!」

「私が勝つから意味がない!」


 おっさんが言うがカエデは反対していた。俺的にはやって実力差を分からせるのもありだな。


「これは決定事項だ!」


 おっさんはそう言った。おっさん的にも冒険者が馬鹿にするってのは嫌なのかもな。


「でもテイマーだから支援となされたらなんぼ私でもSランクの魔物達には無理だよ!」


 カナエではそう言うので俺は提案した。


「ルリ達はライとエメの特訓をしてきてくれないか?」

「どう言う事だ?」


 俺の提案におっさんは質問した。


「支援を支えるのはルリだけだが信用ないみたいだしルリの支援の範囲は近くじゃないと反映しない、だろ?」

「よく知っているな『ウォン!』」


 ルリは分かりやすく大きく頷いた。


「それならコハク様の強さがちゃんと分かりますね!『ギャウ!』」


 ケイもそう言っている。


「ルリ達がいなかったら俺だけの強さってなるだろ?」


「よし、ならそうしてくれるか?」


 俺は皆にそう言うと皆は森へ行った。


「これでルリ達はいない」


「仕方ないな」


 俺の言葉にカエデは模擬戦の了承をした。おっさんは訓練場に案内した。またここだな。


「どちらかが戦闘不能になるか俺が無理だと思えば終わりだ」

 俺達は頷いた。


「馬鹿だね、ライトニング!」


 そう笑いながらカエデは光魔法で槍を放った。


「ライトニング!」


 俺は本気なのでカエデのライトニングより数倍大きい。基本は普通の槍ぐらいの大きさだが凄い人は槍の3本分ぐらいの大きさがある。カエデはそれぐらいだ。しかし俺はその倍量で言うと槍10本以上の大きさだろう。


「きゃあ!」


 カエデは吹っ飛んだ。やりすぎたか?

 

 てか、あの大きさチートだな……


「終わりだ!」


 おっさんは止めた。まぁ見た感じ気絶したな。何か申し訳ない事したな……


「カエデは起きないか……」


 やはりカエデは気絶していた。


「やりすぎた、ごめん」


俺はそう謝った。


「まぁ、今回は仕方ない」


 おっさんはそう返してくれた。


「また反則かよ!」


 ロインはそう叫んだ。


「反則だと思うなら証拠を出してよ?」


 俺は証拠を欲した。


「そんなもんねぇよ」

「なら何で反則なの?」


 俺の返しに何も言えなくなり扉を蹴って機嫌悪く去っていった。


 そして俺は帰ろうとしたが止められた。


「私は信じないからね!」


 カエデが起きたのか。



「何が?」

「あんたに負けた事よ!」

「信じないって事実じゃん」


俺はそう言ってみたがカエデはキレていた。意味が分からない。


「どうせ何か細工でもしたんでしょ?」

「どう細工したの?」


 何で細工って言うんだよ!


「テイマーは弱いからよ!」

「コハクは強いじゃないか」


おっさんはそう反論してくれている。


「偶然よ!あの魔法も!」


 カエデはキレながらそう言っていた。


「何が偶然だ!」

「テイマーなんて魔物がいないと何も出来ない職業だからよ!」


 それしか言えなくなって帰っていった。


 訓練場の空気はもの凄い。まぁAランクが俺なんかに負けてたらそうなるよな。


「多分それでその空気感じゃない気はするがな」


 おっさんは笑っていた。何で俺ってこんなに分かりやすいの?


「確かに分かりやすいぞ!」


 そうだった!


「まぁ、気にすんな!」


 おっさんはそう背中を叩いた。まあまあ痛い。


「ライとエメにも今日は特訓するって言ったから帰るよ」


 俺はそう言い訓練場を後にした。手を振っているおっさんに背を向けながら……


 そしてまた、俺の株が上がっているのはここだけの話である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ