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爽やかイケメンって怖い人が多いのか?

「帰って!」


 俺は今、商業ギルドに居る。だが表に出された。


「話ぐらい聞けっての!」


 ライが怒りながらそう言った。


 受付の女性に年齢を聞かれたから答えたらこの様だ。鍛冶屋を思いだすな……


「シン婆から何か来てない?」


 俺は受付の女性にそう言った。


「そんな人は知りません!」


 否定された。通ってなかったのか?


「ギルマスターに聞いてくれませんか?」


 エメが冷静に言った。流石だな。


「分かりました……どうせ無理だろうけど」


 了承はしたがボソッとそう呟いた。


「済まないね、受付に報告するのを忘れてしまってね」


少し待つと爽やかな男性が出てきた。


「君がコハク君だね?」

「は、はい」


何か腹黒そうだな……


「僕はここのギルドマスターのソルトだよ」

「登録に来たんですが?」


 この人は何か怖いから敬語にしとこう。


「聞いてるが1つ良いかい?」

「何でしょうか?」

「このギルドにメリットはあるかい?」

「何だそれ?」

「商業ギルドは魔力の検査とかなく誰でも入れるって聞いたけど違ったんだ……」


ライが不思議がっていた。エメもそう呟いていた。


「これ今回のイベントで得た収入です」


 俺はイベントでの収入の記録表を見せた。一応シン婆に言われていたからな。


「確かに凄いねでもそれが何のメリットなのかな?」

「ここのギルドは自分の収入の1割入れるんですよね?」

「そうだね」


 ソルトさんは鼻で笑った。


「なるほどそれはうちにとってはメリットだね」

「キュー?」


 スイは分からないみたいだ。それは俺とソルトさん以外もそうみたいだ。


「君たちのポーションは僕の想像の倍以上だ……それにここのギルドのAランクの子が稼ぐ量も遥かに超えている」


 そうだったのか。そこまでは知らなかったな。


 ソルトさんは手元を動かしていた。俺たちはギリギリそれは見えなかった。


「はい、君のギルドカードだよ!」


 Gランクだった。


 そりゃ最初だしな。良かった普通で。


「君たちの実力なら直ぐにでも昇格が出来そうだね」

「だと良いんですけどね」


 ソルトさんの言葉に俺は返した。


「最初は来年までに大金貨10枚分だね!稼げれば何時でも来て良いよ」


 最初と言う事は昇格する度に上がるのか。


 俺達は去ろうとした。


「この子はまだ11歳ですよ!?」


 最初に話した女性が反論した。


「知ってるよ」

「ならどうしてですか?」

「推薦だよ」

「でもこの魔物達を見る限りテイマーなのでそこまで良いと思いません!」

「君は商人の子が登録に来たらどうする?」

「そりゃ直ぐに登録させますよ」

「農民や鍛冶屋の子は?」

「年齢によりますがその職業の独学が終わっていれば登録させます」


 そうなのだ。農民や鍛冶の職業の人は自分の物をその場で売ったり他の商人に任せたり自分が商人になり売る事もある。


「何か試すかい?」

「いいえ」


 その女性は首を横に振った。


「何故だい?」

「可能性があるからです」

「それなら僕もこの子に可能性を感じてから推薦を出した」


 ソルトさんは言うと俺の前まで来てくれた。


「それにコハク君はシン婆に認められて薬場ギルドのBランクだ」

「だからなんなんですか!」

「何でか分かるかい?」

「そこの魔物が強いだけです!」


 そう言い張った。


「いや、違うな」


 ソルトさんはそう言った。


「話を聞く限りこの子自身で調合して作ったと!」

「そんなの嘘ですよ!騙されないでください!」

「あのシン婆がこんな嘘を言うわけないし僕はこの目で見たいんだよコハク君の可能性をね?」


 女性は俺の事を否定するがソルトさんは俺を信じてくれている。


「それに無理だったならギルド登録を剥奪できるしね!」


 そう笑顔で言った。やはりこの人は怒らせてはいけないな。


 その女性は諦めて自分の仕事に戻った。


「じゃあ君は稼いだら来てね」


 その言葉を聞くと俺達は商業ギルドから出た。


 冒険者ギルドの登録日の翌日にソルトさんのあんな顔が見れるなんてな……

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