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新たな仕事とポーションの評判

 あのイベントの数日後に俺は、シン婆と話している。ルリ達は皆ライとエメの特訓をしている。ヒースイもだ。


 シン婆に俺1人で来いと言われたからだ。


「どうじゃ?」

「どうって言われても冒険者だってしたいし俺だけの力じゃないからさ」


 シン婆から薬場ギルドだけではなく自分の店を出さないかと誘われた。


「お主はあの短時間であれだけの光癒ポーションを作れるのだから大丈夫じゃよ」


 そう言ってくれるが多分厳しそう。


「でも冒険者になる予定だから忙しくなるからお店経営は無理だと思うよ」

「移動型ならいけるじゃろ?」

「でもどうやって売るの?」


 俺は質問をした。個人的には夜店スタイルはごめんだ。絶対に邪魔になる。


「人に会ったら売るだけで良い」

「それなら薬場ギルドに出した方が良い気がするげど?」

俺が売るよりここで売る方が多く売れるだろう。


「別に0にするんじゃないしお主の実力ならここに来る事も出来んぐらい忙しくなるじゃろ?」


 確かにまだ独学だが、これからの冒険者ギルドの依頼や薬場ギルドの依頼をするなら来れる時間は減るかもな。


「だから移動してる時で会った時に商売したらよい、まぁ少しはここでも売ってもらうがな……」

「それなら商業ギルドにも登録しないとダメじゃないの?」


 冒険者ギルドの依頼は戦闘系の職業の人が魔物の討伐や雑用、薬草の採取だ。


 薬場ギルドの依頼は殆どの職業が僧侶で内容は薬草の採取や人の回復が多い。


 俺がやっていたイベントやギルドにあるポーションを売るのも役目だ。


 商業ギルドには依頼はなく年内のノルマ性だ。職業は商人の人が多い。


「そうじゃがアタシから話を通すからいけるようにするわい!」


 俺はまだ11歳だからまだギルド登録は出来ない。シン婆から推薦を貰っているから薬場ギルドでは出来るが普通はギルド登録には独学が必要だ。


 それは商人ギルドでも2年必要だ。でもシン婆が通してくれるならありがたい。信頼出来るからな。


 そして俺は商業ギルドに行く事にした。でもテイマーの事も言いたい為に明日行こう。


 俺は森へ帰るとルリ達に説明をした。


「流石だなぁ……」

「師匠が遠くへ行ってる気がします!」


 ライは感心しておりエメもそう言っていた。


「基本はまだだけも冒険者だからエメ達には被害は無いようにするよ?」

「その遠慮は要りません!」


そう大声で言った。


「私は一生師匠について行くので!」

「キュー!」

「我もだぞ!『ウォン!』」

「儂もいくぞー!『ファア!』」


 エメの言葉にスイ達やルリ、ルークもそう言ってくれている。俺は皆にお礼を言うと当たり前と言ってくれた。 


「コハクじゃないか?」

「父さん?」


 父に声を掛けられた。 


「また依頼?」

「でも今日は何で1人なんだ?」


 俺が聞くとライも聞いた。


「いや、ただの散歩だ」

「散歩っていつもしてなかったのに珍しいね」


 俺がいた時に散歩していたのを見た事はない。


「エリカが機嫌悪くてね?」

「姉気が?」


 何で姉が機嫌悪くなっているんだ? 


「後1年でコハクと模擬をするだろ?」

「そうだね」


 姉はルリや俺にやられても認めてくれていなかった。


「その時の為に特訓をしてるんだが、連射の練習しかしてなくてな家に被害が出てと叱ったんだ……」


 連射は結構な時間が必要だ。因みに俺は連射は出来ない。俺も特訓が必要だな……


「それからエリカは風魔法の教科書は読んでなかったからそれを読み始めたのは良いが、俺に冷たくなったから、変に刺激しないように外に出たんだ」


 父も大変だな。


「そう言えばコハクはどうだ?シン婆からイベントの事聞いたがエリカがそこで暴れない為に行けなかったが評判は良かったらしいな!」

「師匠は凄っかったんですよ!」


 エメはこのイベントであった事やシン婆から商業ギルドに誘われた事を話した。


「凄いな、いつ商業ギルドに行くんだ?」

「明日かな?ポーションとかの整理をしたかったからさ」


 そう言うと父は納得した。


「でも、あのエル達に認められるとな……」


 父はぼそっと呟いた。


「エル達は本当に気に入った人や物じゃないと買わないんだよ」


 凄い人達だとは思ったがそんな凄い人達だったんだ。


「しかもあのローラに頼まれるってないからな!」

「そうなのか?」


 ライが聞くと父は頷いた。


「ローラはプライドが高いから人を誘う事はないんだよ」


 確かにプライドは高そうな感じはしたな。


「それにだ、冒険者ギルドでお前が息子と知っている人からめちゃくちゃお礼されたぞ!」

「お礼!?」


俺は驚いて声が出た。何故お礼なのか分からないからだ。


「コハクが作ったポーションは使えるらしい、光癒ポーションプラスは聞かなかったが他の状態異常のポーションや光癒ポーションも人気だぞ!」


 そこまで声が届くことに俺は嬉しかった。


「キュー!」


 ヒースイも嬉しいようだ。それそうだよな。俺はヒースイにありがとうと言い頭を撫でた。


 俺達は少しの間父と会話をしていた。


「そろそろ時間だから帰ろうか、また来る!」


 父はそう言って帰って行った。


 俺達も明日の商業ギルドの事に備えた。

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