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独学兼魔法の練習中に

「後、1年かぁ!」 


 俺はライとエメを教えて数ヶ月が経とうとしている。あと1年で冒険者になれる。


「師匠は絶対に良い冒険者にれるよ!」

「ライ、当たり前な事言わない!」


 ライの褒めにエメが返してくれている。そこまで言われるようなことはしていない。


「キュー!」


 ポイスイがそこまで言っても良いと言っている。他のスイ達もだ。


 まぁ俺もライ達に教える為におっさん達に本借りて勉強してるからその姿を見たのかもな。


「キュー!」


 スイ達が発見したと言っている。何だと思いその方向を見るとフィニティとヒグレポーションだった。やっぱり凄いな。


「ありがとう」


 俺はお礼を言うと誇らしげだった。 


「何故、ゴールドフェンリルがテイムされているのだ?『ファー?』」


 空を飛んでいる魔物が目に入った。


        ホークイーグル

         Sランク

      空界の伝説と呼ばれている

      誰にも負けた事のない個体

         長寿である

      性別はないと言われている


 凄いな……


 鷹っぽくもあり鷲にも見える。


「我が誰につこうかは勝手だが?『ウォン?』」

「こんなガキにつくから文句を言っている!『ファ!』」

「何言ってるんですか?」

「俺にテイムされてる事に文句言ってる」

 

 俺はエメ達に説明している。


「師匠って弱く見えるからなぁ」


ライはそう呟いた。確かにそうだな


「師匠は強いけど?」


 エメはジト目で言った。


「ライの言う通りだよ」

「いや、強いでしょ!」


 エメはそう言ってくれる。


「俺は見た目では弱く感じるから何人かから舐められてるしな」

「キュー!」


 スイ達は怒ってくれている。


「そこの者達も血迷ったか?『ファー?』」

「ルリ交代だ」


この言い方は嫌だな。俺に言うのは別に気にしないから良いがライやエメやスイ達に言うのは我慢ならないな。


「やる気か?『ファァ?』」


 ホークイーグルは早速雷魔法を放った。カエデの魔法よりも数百倍の迫力がある。


「サンダーシールド!」


 雷魔法で盾を作り相手のサンダーをそのまま跳ね返した。ホークイーグルは落ちた。


 例えばサンダーウォールも反射技だが完璧に反射出来るわけではない。身を守る為の技だ。その点シールドはその両方が出来る上級魔法だ。


「すまなかった!『ファア!』」


ホークイーグルは謝ってくれた。


「俺だけじゃない」


 そう言うと周りにも謝った。それを俺が代弁すると皆許した。


「流石は師匠です!上級のシールドを使いこなすとは!」

 エメはまた褒めてくれた。


「ほんとにあれは凄すぎます!何倍?ってほど強いです!」


 エメはまた暴走し始めた。


「私なんかが追いつくか……」

「それは俺もだよ!」


エメのネガティヴな発言にライも賛成している。これは励ますか。


「追いつかなくて良いだろ」

「そりゃ師匠からすると弟子より弱いってのは嫌かもな!」

「いやそうじゃない」


 俺の言葉にライが大声で返したのを否定した。


「どう言う事ですか?」

「わざわざ俺を目標するのは良いが別に追いつくの目標にしなくて良い」


そう言うが2人の頭の上には、はてなが浮かんでいた。 


「追いついたから何が良いんだ?」

「それは強いだろ!」

「それに師匠のは凄い技術です!」


俺の質問に2人は答えた。


「確かに強くなるのは良いが人を目標にすると追いつけない事が多いぞ」

「じゃあ何をしたら良いんですか?」

「ちゃんとした目標を立てるんだよ!」

「目標?」


 ライが俺の言葉を返した。


「そう、俺なら冒険者になって色々な魔物をテイムして好きに旅をするって目標がある」

「主らしい目標だな『ウォン』」


 ルリは納得している。 


「でもそんなのないですよ?」 


 エメが言うとライも頷いた。


「そりゃ今はなくても良い!」

「今は?」

「まだ2人は俺より2つ年上だから全然余裕だよ」

「俺達より年下に言われてもな……」

「流石に師匠でもね?」 


 ライとエメは年下の俺に言われるのが嫌みたいだ。


「確かにそうだと思うけどこの1年で2人はDランクになってるしね!」

「確かにロインには追いついたけどな……」


 冒険者のランク上げはしんどいと言われていて一回早く上がっても中々上がりにくいのだ。


「それに俺は2人が歳上とは思ってないな、少し早く産まれただけだ」 


 俺は真剣に言うと2人はよく話を聞いてくれている。


「魔法は神に授かったものって知ってる?」


俺の質問に2人は強く頷いた。


「俺は偶然、魔法が多いけどそれだけだよ」

「上級魔法を使えるじゃないですか!」

「そうだけどそれはちゃんと練習してるんだよ」


 俺の言葉にエメは強くそう言った。確かな事だな。


「練習?」


 ライがまた俺が言った言葉を返した。


「言うのは恥ずかしいけど2人が見てない時とかにやってたし、2人を教える前も何回もやってたよ」


 2人は驚いている。


「失敗もしたけどちゃんとさっき言った目標があるから頑張れたんだ」


 俺はそう言うと2人はやる気を出した。


「ごめん!」


 ライは頭を下げた。


「ライ?」


 俺は不思議に思った。


「師匠は師匠だ!」


 ライはそう言うと頭を上げた。


「新たな目標を見つける!」 


 ライは覚悟を決めた目をしていた。伝わって良かったな。


「ありがとうございます!」


 エメが泣いていた。


「私も新しい目標見つけて頑張ります!」


 敬礼していた。


「良い話だぁ!『ファアーーー!』」


 ホークイーグルが大粒の涙を流していた。


「お主よ、名を何と言う?『ファア?』」

「コハクだよ」

「儂をテイムしてくれ!『ファア!』」

「良いの?」


 俺は聞く名を付けてくれと言う様な表情をしている。名前か。久々につけるか。


「よし!」

「決めたのか?『ファア?』」

「お前の名はルークだ!」

「ルーク、良い名だ!『ファアーー!』」


 喜んでくれるのは嬉しいな。


 こうして俺はルークをテイムした。 


 また伝説をテイムしたので騒がれるのを覚悟しないとな……

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