伝説の人でも再会は感動するのか
伝説の鍛冶屋の名前を間違えてたので編集しました!
ギル→ゴル
俺達はゴルさんの鍛冶屋に向かっていた。
「何で君は魔力が高いの?」
不意にエルトが聞いてきた。
「それは分からないなてか魔力って分かるのか?」
「僕は人の魔力が見えるからね、ちなみにそこの従物達の言葉も分かるよ」
「凄いな」
「流石は精霊と言ったところだな」
俺が褒めるとルリもそう言った。
歩いているとゴルさんの鍛冶屋に着いた。
「ゴルさんはいる?」
「居るが何か用か?」
ゴルさんとは別の鍛冶屋の人が話してくれた。
「ん?って、お前何歳だ?」
「10歳!」
「職業は?」
「テイマーだよ」
その鍛冶屋はみるみると血相を変えた。
「出て行け!」
「え!?」
「お前に出すような物はない!」
勘違いされてる!
多分、テイマーがひやかしに来たと思われているのか。
「ゴルさんと話をさせて!」
「知らん!」
数十分が経つが全く聞く耳を持ってくれない。
シン婆の手紙の事を言ってみた。
「薬場ギルドからか?」
「個人的な理由だけど」
「まぁ独学のお前が頼み事なんてないか」
そう言うので俺は薬場ギルドのギルドカードを見せた。
「Cランクだと?」
そう驚くとまた怒り出した。
「何か、工作をしたな!」
「してないよ!」
全然信じてもらえない。
「うるさいぞ!」
「師匠!」
「何騒いでんだ?」
「このガキが師匠に用があるっていうから」
「そんな知り合いはおらん!」
まぁ俺とゴルさんは面識ないからな。
「!?エルト、だと」
俺は小さく聞こえた。まだ見えてるんだ!
「ですよね、帰れ!」
ここで引き下がれないな。
「シン婆からの手紙をよんで!」
「だから薬場ギルドでどんな事をして騙したか知らんが話は聞かんと言ってるだろ」
やばい、ルリがキレてるな。
「主の凄さを知らぬとは……『ウォン……』」
「キュー!」
ヒースイ達も怒っている。
「最初に言っていた手紙を読ませてくれるか?」
「嘘でしょ!」
「あいつの字は知っているから嘘なら分かる」
ゴルさんは手紙を手に取り読んでいった。
「よし、坊主中に入れ!」
「良いんですか?」
「お前はちゃんとギルドカードを見たか?」
「見ましたよ!」
「なら分かるはずだ、ギルドならそのマークがあるからな」
そうなのだ。ギルドカードにはその場所によってマークがあるのだ。
「でも10歳ですよ!」
「推薦だろ?」
「普通ないっすよ!」
「そこに居る魔物は知らんのか?」
「ウルフとスライムですよね?」
「しっかりと見ろ!」
ゴルさんは叫んだ。
「どう見てもゴールドフェンリルだろそれにスライムを10匹以上テイムしてるなら魔力量も考えろ」
「所詮魔物が強いだけですよ魔力も偶然多いだけですよ」
「何故分かるんだ?」
「10歳のガキが出来る訳ないでしょ」
「シン婆の手紙だと冒険者ギルドのダンにも認められているみたいだが?」
「もう、俺は言いましたからね!」
そう言うとその人は別の作業に移った。
「すまんかったな」
「大丈夫だ」
姉で慣れてるからな。
ゴルさんは謝ると中に案内された。ずっと玄関で話してたからやっと中に入れる。
「よし、ここなら誰も居ない」
ゴルさんは咳き込んだ。
「エルト、久しぶりだな」
「久しぶり、ゴル!」
「生きてたんだな」
「封印されたけどね、でも約束したじゃない!この騒動が終わって僕が生きてたら必ず会いに行くって!」
「俺は100年前にお前が封印された事を聞いたが封印された物が何処にあるか分からなかった」
「僕も分からないんだよ気がつけばコハクが封印を解いてくれてたんだよ」
「なるほどな……騎士団は騒ぎになってそうだな」
「でもエルトが封印されたと聞かされてから何か聞かなかったの?」
俺が質問した。
「いや、知らんな」
忘れているのかそれとも……考えるのは辞めよう。
「もう、精霊は見なくなった」
「僕しか居なかったから増やす事が出来ないんだよ」
「でもエルトが生きていて安心した」
「封印されてたけどね!」
「それはどうでもいい」
「ゴルも生きてたんだねー」
「お前との約束を破って死ねん」
「封印されたら死んだと思うじゃん?」
「聞いた話だけじゃ信用できん!」
ゴルさんって良い人だな。
「この世界には色んな奇跡がある例え封印されていても長く生きてたら解かれると思ったしな」
ゴルさんは涙を流した。
「現に会えたからな!だから俺は何があろうと人を裏切らない」
「やっぱりゴルは変わらないね」
「そんなに変わらん!」
2人揃って泣いていた。そして数分が経った。
「坊主よ、助かった」
ギルさんはそう言ってくれた。
「僕からもありがと!」
エルトからもお礼を言われた。
「冒険者ギルドの独学中だったろ?」
「そうだよ」
「その時に何か作って欲しい物があれば頼れ」
「そうさせてもらうよ」
「まぁ既にお前はシン婆からの推薦で薬場ギルドに登録した規格外の野郎だから、薬草探しなどの事に防具とかを使うだろうから今から作ってやるよ!」
「今!?」
俺は急な話に驚いた。
「先に言っておくがお代は要らんぞ?」
「良いの?」
「今日のお礼だそこの従物の分もやるから何が良いか聞こうか」
「今日はエルトと話したら?明日にまた来るからさ!」
「すまんな!なら明日来てくれよ!」
俺がそう提案するとゴルさんは了承してくれた。
この防具などがとんでもない物になるのは今の俺には知る余地がなかった……
俺が考えたくない事が数年後に巻き込まれるのも今の俺達が知る事はない……