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第9話 人選

土井一の件解決から2日が経ち

能力者による犯罪ということでニュースでも広く取り上げられた。

このニュースは子どもたちにも伝わり...

朝礼前の芽吹小学校4年生の教室


「なー、波溜。ニュース見たか?」

「なによ、駿。なんのニュース?」

「山津市の事件のことだよ。訓練生が解決に関わってたってやつ。

すげーよな!訓練生って高校生くらいだろ?俺もなりてぇ!」

「なに寝ぼけたこと言ってんの?

あんた、能力持ってないじゃん」

「寝ぼけてねぇよ!やっぱ、能力必要だよな...」

「そんなことはないですよ」

2人の会話を聞いていた青屋先生が入ってくる。

「それと、今回の事件に関わってた訓練生は4年生なので

大学1年生に当たる人たちです。」

「「先生、おはようございます。」」

「湯滝さん、松平くんおはようございます。

訓練学校についてはまた学習する機会があるので、その時にしましょう

1つだけ言えば、入学に能力のあるなしは関係ないですよ。

勉強ができて、人柄がよければ入学できます」

「じゃあ、俺も入れるってことですか!?」

「そうですねぇ、松平くんはまず宿題を出すようにしましょうか。

金曜日に出す予定だったプリント、朝礼の後に出してくださいね」

「う、わかりました」


ーキーンコーンカーンコーン―


「さ、朝礼を始めるので、席に着いてください」

青屋先生の言葉に子どもたちはぞろぞろと席に着き始める。

「皆さん、おはようございます」

「「「おはようございまーす」」」

「早速ですが、学校対抗球技大会の種目が決まりました」

一大イベントの発表を前に教室はざわつき始める。

「なにになったんだろう?」

「俺はサッカーやりたい」

「このクラスじゃ人数足りてないじゃん」

「はい、静かにしてください。

種目は6人制バレーボール、ポジションは自由です」

「ってことは、背の高い人がずっと前衛(ぜんえい)にいてもいいってことですか?」

「そういうことです」

「先生、校内選抜は?」

「5月中旬に1試合7点先取で行います。

出場する人は皆さんで決めてください」



放課後

「ねぇ、バレー誰が出るか決めない?」

波溜が全員に呼びかける。

「俺は今年こそ出ない!運動苦手だし」

「拓也くんは去年も嫌々だったもんね。

あ、私は出るよ。後衛(こうえい)しかできないけど」

「はい!俺はスパイク打ちたい!かっけぇじゃん」

「駿くんらしいね。僕も出るなら後衛かな、バスケより苦手だし」

「苦手って言っても、どっかのバカよりは頼りがいあるだろうけどね」

「おい!波溜、ケンカ売ってんのか?」

「誰もあんたとは言ってないでしょ。それともバカの自覚あんの?」

「まぁまぁ、二人はすぐケンカするんだからぁ」

「ま、駿のことなんだけど」

波溜がボソッとつぶやく

「あ?なんか言ったか?」

「別に何も?

はい、じゃー、出るひと挙手!」

波溜、和華、涼太、朱里、駿の5人が手を挙げた。

「5人かぁ」

「私は(ひか)えならいいよ」

「たしかに、光が控えててくれると安心だよね」

「なぁおい。司のやつどこ行った」

「司くんなら、先生に呼ばれて出てったよ。

置手紙はあるみたいだけど」

「何で何も言わずに出ていくのよ。

ちょっと涼太それ読んで」

「えーっと、「人が足りないなら出ます 司」って書いてある」

「ってことは?」

「メンバーは、うち、和華、涼太、朱里、駿、司、で光が控えね」

波溜が最後にメンバーの整理をして4年生たちは帰路についた。



所変わって

能力者犯罪捜査機関 葉泉(ようせん)支部射撃訓練室

部屋には機械音でアナウンスが流れている。

「テレレレン♪ ハシモトチハル レベル4 100テン クリア

レベル5ニイコウシマス」

(これ毎回レベル1からやらなきゃなんだよね。

今度システム改良してもらおうかな)


レベル5へ移行する間際、

訓練室の隣にある見学室のドアが勢いよく開き景山が入ってくる。

訓練室と見学室は分厚いガラスで仕切られているがマイク越しに会話ができる。

「支部長!橋本支部長!」

訓練室のスピーカーから景山の声が流れる。

「そんなに慌てて、どうしたの?」

橋本支部長も振り返り、訓練室後方にあるマイクに声を入れる。

「訓練中すみません。

先日、市内で発生した銀行強盗事件について

警察から協力要請が来ました」

「ただの銀行強盗じゃなかったの?」

「それが、犯人の逃走する姿がどこにも映っていないことや、

警察の誰も鉢合わせなかったことから能力者の関与が考えられているようで」

「へぇ〜、じゃあ要請を受けようか」


「テレレレン♪ ハシモトチハル レベル5 100テン クリア

レベル6ニイコウシマス」


「誰を向かわせますか?」

景山が問いかける。

橋本支部長はすこし考え、

「うーん、ふう(ねえ)さんは?

久しぶりに現場に出たいって言ってたし」

「彼女は忙しいのではないでしょうか?」

「たしかに、捜査会議とか出れないとダメか」

「じゃあ、優莉(ゆうり)ちゃんで」

「承知しました、伝えておきます」

「はーい、連絡ありがとね〜」


「テレレレン♪ ハシモトチハル レベル6 100テン クリア

レベル7ニイコウシマス」

(まだレベル7なの?これは改良だわ)

特殊能力のある世界 第9話 ご覧いただきありがとうございます。

今回も登場した能力者犯罪捜査機関ですが、

筆者自身も「能力犯罪」なのか「能力者犯罪」なのか毎回わからなくなります。


小学校は球技大会の話題で持ち切り

葉泉支部には新たな事件が、話題に尽きない世界ですね。


私事ですが、6月から住むアパートが決まりそうで歓喜しております。

ついに仮住まいをでます!

料理に楽器いろいろしていきたいですねぇ~

まぁ、6月の上旬は出張なんですけど...


さて、次回 第10話は5月24日 20時ごろ投稿予定です。

記念すべき第10話 周りの友達にも広めてくださいな。



※2023/05/16 6:30 修正内容

種目を「バレーボール」から「6人制バレーボール」に表記変更

誤字脱字修正

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