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第4話 実力と策略

松平駿(140.6cm) 対 沖和司(145.5cm)のジャンプボール対決。

先にボールに手が届いたのは司だ。

司はボールを和華のいる方向へ弾く。

「げ、負けた」

悔しそうな表情を浮かべる駿を

波溜が笑う。

「ざまぁみろ、駿は小さいんだから」

「はぁ?波溜もそんなに変わらねぇだろ」

「2人ともケンカしてないで、波溜ちゃんは和華ちゃんのマークついて」

涼太の一言で波溜が動き出す。

波溜の動きに気づいた和華は

すぐさま、朱里にボールを回した。

「朱里ちゃん、パス!」

「え、うん。司くん、そっち投げるよ」

朱里は受け取ったボールを

ゴール前にいる司に投げる。

チームBは作戦通りパスを回し得点のチャンスを得た。

(はぁ、このまま撃たせてくれたら、楽なのにな)

司がボールを受け取った直後、

涼太が司に追いついた。

「涼太!止めろよ!」

センターサークル付近から駿が叫んでいる。

涼太を目の前に司は考える。

(マークの涼太は駿より少し低い、身長の利はこっちにある)

そして、司はシュートに移ろうとする。


―バシッ―


司がボールを上げようをした瞬間

涼太の右手がボールを叩き落とした。

「涼太、ナイス!」

(反応速すぎるだろ・・・)

司はもちろんのこと、他の皆も驚いている。

ボールはそのままコート外へ出た。

「まさか、シュートすら撃たせてもらえないとは思わなかったよ」

「司くんは背が高いからボールを上げる瞬間だけに集中してたんだよ」

(集中してしすぐできることじゃないだろ。 さて、)

考え事をしているとチームAの奈穂が声をかけてきた。

「転入生ー。涼太は上手いからねぇ、落ち込まなくていいよー」

「そうみたいだね、ありがとう」


試合はチームB 司のスローインから再開される。

(名前知らんし、近くのやつでいいか)

司は拓也にパスをだす。

が、すぐさま駿に奪われる。

「まだまだだな、司、拓也!次は俺がシュートを撃つ!」


―ガタッ―


「あ゛ー、マジかよ、外れた」

落ちたボールを信介が拾い、和華へパスするが、

波溜にカットされてしまう。

(マークに付かれてないなら、入れれる)

「駿、よく見ておきなさい」

波溜は一呼吸おいてシュートを放った。


―パシュッ―


波溜の放ったボールはリング真上で落ちるように曲がった。

(A)2-0(B)

「うちは駿とは違うのよ!」

「はいはいわかりましたよー」


「ごめん、私が守りに入るの遅かったね」

「僕のパスも読まれてた」

和華と信介が責任を感じている中、司が口を開く。

「次、俺から初めていい?作戦があるんだけど」

皆がうなずく。

「最初のパスは君に出すよ」

司は眼鏡をかけたぽっちゃり体型の男の子を指さし、続ける。

「俺がセンターライン越えたらこっちにボール回して」

「でもよ、また涼太に止められるんじゃ?」

「素直にプレーしたら、君の言う通りかもね」

「じゃあどうすんだ?あと、俺は拓也だ!」

「別に俺は撃たないよ。俺が涼太に止められたら、

和華は俺の後ろを通ってゴールを目指してほしい」

「司くんの後ろから逆サイドに行けばいいってこと?」

「そういうこと、ボールは後ろに来た時に渡すから」

「わかった、やってみる」

司の作戦が伝えられ、試合が再開される。

「あ、和華。少しいい?」

「ん?どうしたの?」


(沖和くん、面白いこと思いついたんでしょうか?)

青屋先生も司の作戦が楽しみなようだ。


試合は司のスローインから再開される。

司からみて左に和華と信介、正面に拓也、右に朱里が配置している。

涼太は和華へのパスを警戒している。

(駿が邪魔だな、動いてもらうか)

司は朱里に手招きすると、ボールを大きく振りかぶった。

「司、甘いな。思いっきり投げても俺ならとれるぜ!」

予想通り駿は拓也から離れた。

「そっちには投げないよ」

司は朱里の方を見たまま、拓也にボールを投げ、走り出す。

「な、騙したな」

(ほんっと、駿は単純バカ)

波溜もいつになく呆れている。

司がセンターラインを越えたところで、ボールが渡るが、

ここで涼太が追いついてきた。


「涼太!もう一本止めてやれ」

チームAのゴール下に向かいながら駿が叫んでいる。

これを合図に、和華が逆サイドへ走り出す。

波溜が追いかけるが少し出遅れた。

そして、司は後ろから走ってくる和華にボールを渡す。

「よーし、和華だな、俺が止めてやる」

ブロックに飛ぼうとする駿を見て司が言う

「和華!こっち」

「な!?司が撃つのか!?」

駿が戸惑っているうちに和華がレイアップをきめた。

「あ゛ー、騙された」


(A)2-2(B)


「和華ちゃん、ナイスシュート」

朱里が和華に声をかける。

「和華、最後司に呼ばれたの無視しただろ!」

駿が和華に言った。

「確かに、和華ちゃん見向きもしなかったね」

「あれも作戦だよ。司くんが駿くんなら引っかかるだろって」

「もう引っかからねぇ。次こそは俺がきめてやる」


一方、その頃

「司くん、いつパスする相手を見たの?」

「ちゃんとは見てないよ、涼太にカットされるでしょ?」

「その割には正確だよね。和華ちゃんの時なんてまだ見えてなかったんじゃない?」

「作戦通り動いてもらってるからね。心配しなくてもサシで君は抜けないよ」

そう告げると、司はディフェンスに戻った。

(なんか、はぐらかされた気が・・・)


(沖和くんも面白いですね)

青屋先生も司の作戦に感心している。


「涼太、次どうする?俺も点を取りてぇよ」

「駿くんは落ち着いてシュート撃ってね

僕も点取りたいし、そろそろ波溜ちゃんにパス出しお願いしようかな」

「うちだってシュートしたいし、場合によるからね」

「それでいいよ、スタミナ切れだけは気を付けて」

「じゃー、私たちはサポートに回るねー」

「うん、よろしく。じゃあ、皆いつもよりボールに集中して」

「おう」

「オッケー」

「はーい」


試合が振り出しに戻ったところで

チームAの新しい作戦が実行される。


















第4話ご覧いただきありがとうございます。


学生の皆さんはご入学、進級おめでとうございます。

始業式といえば、皆さんは校長先生のお話ちゃんとききましたか?

僕はあまり聞かない学生でした。

ちなみに、司たちのクラスでちゃんと聞いてるのは

和華、涼太、朱里、信介、光の5人です。

あとの5人は聞いてません。


あ、そうだ、インスタを06yuuha10でやってるので

良かったらフォローしてください。日常投稿してます。


次回の更新は4/18(火) 20時頃です。


ポジションとか表した図を入れれるとわかりやすくなるんだろうなー

では、また。


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