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絶対攻略不可の人気No1キャラはチート悪役令嬢のお手付きですわ【青薔薇の蕾編】★  作者: 茄子
第二章 社交界デビューと最推し

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社交界デビュー7

 その後、お爺様にお説教されたホスタ様はすっかり意気消沈なさいまして、今は会場の隅の方に彼のお母様と一緒に壁の花に徹している状態でございます。

 ホスタ様の王族教育に関しては、今後内容を見直しされるそうですわ。

 わたくしやクロトン様と同じ教師に教わっているはずですのに、差が出てしまうのは不思議ですわね。

 六歳になられたプルメリア様は順調に王族教育が進んでいると聞きますが、『花と星の乙女』ではとある攻略対象を攻略する際のお邪魔キャラとして出てきますのよね。

 でも、ちょっと気が強いところはありますけれども王女としては優秀でいらっしゃいますので、そこまで心配しなくとも大丈夫でしょうか。


「やれやれ、とんだ騒ぎになってしまったね」

「お父様と平民も追い出されましたし、この後は特に問題は起きないのではないでしょうか」

「普通だったら自分の社交界デビューのパーティーで小さな騒ぎ一つ起こったら、起こした相手に慰謝料を請求するものだよ」

「ホスタ様はまだ子供ですし、遺伝子上の父親とその愛人に支払い能力などございませんもの」


 クロトン様の言葉に肩を竦めて答えると、クロトン様も「確かに」と頷いてくださいました。

 騒ぎが終わった後、挨拶も一通り済みましてお爺様と伯父様は席を立ってアンデルフ皇国のお爺様達とお話をなさっています。

 それにしても、社交界デビューを済ませているわたくしの婚約者候補との顔合わせも兼ねているとはいえ、子息を連れてきている家が多いですわね。

 攻略対象者もチラホラいまして、正直関わり合いになりたくないですわ。

 それに、年齢的な問題なのかお仕事がお忙しいのかわたくしの最推しがいらっしゃっていませんし、がっかりですわ。

 半年前に開催予定だった誕生日パーティーにはご参加いただけるはずだっただけに、本当に残念でございます。


「それにしても、ブルーローズ嬢も苦労しそうだね」

「と、申しますと?」

「お爺様や父様、アンデルフ皇国の皇王方は君を餌にしたいみたいだ。もちろん僕も君を釣り上げることが出来るか試される側だね」


 あら、お気づきでしたか。

 ご挨拶なさってきた幾人かの方は、わたくしを品定めするような視線を送って来たり、ごますりをするような態度を取って来たり、最悪なのは既に自分が婚約者に選ばれると疑っていなかったりと色々でしたが、自分達が『試されている側』だとお気づきの方はあまりいらっしゃいませんでしたわね。

 もっとも、フリティラリア様と婚約をしているわたくしが他の方の婚約者になる事はないのですけれどもね、一応。

 少なくとも攻略対象者との婚約だけは絶対に避けたいですわ。

 婚約破棄も断罪もない乙女ゲームですのに、下手に婚約なんてしてヒロインに攻略でもされてしまってありもしない罪をでっちあげられて断罪からの婚約破棄になんてなったら、いい笑いものですもの。

 ついうっかり傷心のあまり国を物理的に消してしまいたくなるかもしれませんわ。


「ブルーローズ嬢、楽しんでいるかい?」

「ネリネ様。正直な所どちらとも言えませんわ。誕生日パーティーでしたら純粋に楽しめたかもしれませんけれども、こうも打算的な品定めのパーティーなんて、まるでわたくしが見世物になっているようで気疲れしてしまいます。それでも最初の方は楽しんでいたのですけれどもね」

「あんな騒ぎもあったし仕方がないか」


 ネリネ様はそう言って笑うと、わたくしの隣に座っているクロトン様に軽く頭を下げました。


「貴殿の兄君は?」

「あちらで令嬢に囲まれていますよ」


 すっと視線を向けられた先には確かにネリネ様の異母兄であるイベリス様がご令嬢に囲まれてにこやかな笑みを浮かべていらっしゃいます。

 他国とはいえ将来有望な皇子ですから、モテますわよね。

 クロトン様はわたくしのエスコート役ですし、ホスタ様は先ほどやらかしたばかりなので別として、ネリネ様はご令嬢に囲まれないのでしょうか?

 そう思ってネリネ様に視線を移すと、わたくしが言いたいことが分かったのかネリネ様がにっこりと笑って「ああいうのは兄上の役目」とウインクしていらっしゃいました。

 確かに皇位争いに積極的でなく、自分の好きな分野の研究をしたいとファンタリア王国に留学してくる設定でいらっしゃいますが、見た目は遊び人風なのですよね。

 そのギャップがたまらない、普段の柔和な笑みが真顔になって迫ってくるのがたまらない等々、攻略対象の中でも上位の人気キャラでいらっしゃいました。


「それにしてもブルーローズ嬢、見た時から思ったけど、そのドレスすごく似合っているよ、かわいい」

「ありがとうございます。半年前に開催するはずであった誕生日パーティーに着る予定だったドレスを採用することも考えたのですが、色々あってこちらになりましたの」

「サイズが合わなくなっちゃった?」

「いえ、それはそこまで問題ではなかったのですが」


 フリティラリア様がなぜか全力で反対なさいましたのよね。

 婚約してから、本当に毎晩離宮にお泊りにいらっしゃるフリティラリア様は、やはり自覚していないだけで幼女趣味なのではないかと思い始めているのですが、ご本人に尋ねると絶対に違うと否定なさいますのよね。

 なかなか認めることが難しい性癖でしょうし、仕方がないのかもしれませんが本当に幼女趣味でしたら成長したわたくしとの結婚生活に不安を覚えてしまいますわ。

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