婚約いたしましょう15
【世界樹システム接続開始】
―世界樹システム接続開始―
―認証開始―
―接続資格確認開始。繋ぐ者確認、天穿つ者確認、理の母確認―
―ユーザー名確認―
―ブルーローズミアアステリ=アンデルフ=ファンタリア=エッシャル―
―認証完了―
―オーダーをどうぞ―
【ステータス状態異常解除オーダー。対象、魔国在籍者】
―オーダー確認―
―エラー発生―
【再オーダー。状態異常、失敗確率80%アップ除去。対象、魔国在籍者】
―オーダー確認―
―エラー発生―
【再オーダー。失敗確率80%アップ付加期間短縮、対象、魔国在籍者】
―オーダー確認―
―付加期間短縮可能。最短短縮時間二十四時間から二万六千時間―
【二十四時間を選択】
―確認。魔国在籍者の失敗確率80%アップを今から二十四時間後に解除―
―オーダーをどうぞ―
【十五年前の流星群についての記録確認】
―オーダー確認―
―本日より5003日前に終了した流星群データ送信―
―送信完了―
―オーダーをどうぞ―
脳内に送信されてくるデータを確認して、やはり総合ノルマ未達成で終了したのだと思わずため息を吐き出したくなってしまいます。
あと少しだったようですけれども、初動と発生場所、そしてなによりも人手不足が原因で間に合わなかったようですわね。
それで関わった人に与えられたペナルティが失敗確率80%アップですか。
前世では神(運営)がペナルティを決めておりましたけれども、実際にこの世界ではどうなのでしょう?
【オーダー、情報開示。流星群イベントノルマ未達成時のペナルティ付加決定者についての情報開示】
―オーダー確認―
―情報開示への条件不足確認―
―オーダーをどうぞ―
【オーダー、不足条件の開示】
―オーダー確認―
―世界樹システム接続保有者の神界への転移及び在籍―
あ、面倒くさい予感しかしませんわ。
まあ、取り急ぎ必要な情報と言うわけではございませんし、わたくしがわざわざ神界に行ってまで知る必要はないので放置いたしましょう。
―オーダーをどうぞ―
【アイテムオーダー、世界樹の葉を30枚、世界樹の樹液を100ml】
―アイテムオーダー認証。配送先を選択してください―
【時鏡の錬金工房、世界樹の樹液はフロストボックスに、世界樹の葉は玻璃の棚】
―配送完了―
―オーダーをどうぞ―
【オーダー、結婚システムについての情報開示】
―オーダー確認―
―該当システム無し―
―オーダーをどうぞ―
【オーダー、類似システムについて情報開示】
―オーダー確認―
―類似システム確認。システム番について情報送信―
―送信完了―
―オーダーをどうぞ―
頭の中に流れてきた番という存在についてはやはり『花と星の乙女』の設定資料集に記載されているものと変わりはありませんわね。
人族、亜人、魔人全てに番となるものは存在しているのですが、出会う事が出来る確率はそれこそ砂漠で砂金を探し出すようなものでございます。
その分、番に遭遇するとそれまで恋人や伴侶が居ても番にしか目がいかないようになってしまい、様々な悲劇が発生したりもしておりますのよね。
ちなみに、番になるのがわかるのが二次性徴を迎えてからになりまして、番同士でないとわからない特有の香りがあるのだそうです。
『花と星の乙女』は乙女ゲームなのでそんなものがあったらたまったものじゃないので、そんなものもある世界だよ、というぐらいにほのめかされる程度でございましたけれどもね。
【オーダー、フリティラリアウーゾアステリ=キャルイス=ティリアンの番の存在についての情報開示】
―オーダー確認―
―該当者情報に情報開示規制確認―
―オーダーをどうぞ―
【オーダー、規制解除条件提示】
―オーダー確認―
―開示までの日数不足―
―オーダーをどうぞ―
日数不足、という事は既にこの世界に誕生はしているけれども二次性徴を迎えていない為、番として認められていないという事でしょうか?
それはいけませんわね。せっかく婚約者になっても番が現れてしまったら台無しですわ。
【オーダー、婚約及び婚姻契約による番への優先順位変更が可能かについて】
―オーダー確認―
―優先順位変更不可―
―オーダーをどうぞ―
【オーダー終了】
―認証。世界樹システム接続終了―
うーん、番が現れたらどんなに契約を結んでいても優先順位変更不可ですか。
困りましたわね。流石に番の邪魔をする悪役令嬢にはなりたくありませんし、かといって番のせいで婚約が無くなってしまった傷物令嬢になるつもりもありませんのよね。
とはいえども、魔王陛下に許可を頂いて魔人の皆様の前で婚約者と宣言をした以上、今更撤回するのもわたくしのプライドが許しませんわ。
「この場合、フリティラリア様の番が現れた瞬間その対象を抹殺すべきなのでしょうか」
「物騒すぎるし、番を認識したうえで失った場合、残された方が自死する確率が高いので止めてくれ」
「冗談ですわよ。フリティラリア様の番については内緒にしておいてくださいませね、魔王陛下」
「ああ、私だってまだ死にたくはない」
「そういえば、婚約の契約内容につきましてはわたくしが考案いたしましてそれにフリティラリア様がご納得下さればよろしいということですのね? 魔王陛下に確認を取らなくてもよろしいのですか?」
「ああ、ブルーローズ嬢が理性的かつ常識的な条件を出すと信じているよ」
晩餐会の後、世界樹システム接続を実際にご覧になりたいと言われましたので、魔王陛下の執務室に移動して、フリティラリア様の時のように手を取って世界樹に接続しておりましたけれど、フリティラリア様よりも冷静なのはやはり経験の差なのでしょうか?




