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16 初クエスト

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


~火の王都・フレイム~


ハンター登録をしたレイ達はギルドを出て近くの飯屋にいた。


ハンターの者はその証明書として“ハンタータグ”という直径六センチほどのタグの形をしたプレートを貰う。


ハンタータグは首から提げられる仕様になっており、レイは首に提げたタグをキラキラした表情でずっと眺めていた。

このハンタータグには名前とハンターランク、不正防止の為のIDナンバーが刻まれていて、ハンターランクによってプレートの色が変わる。

ランクは一番下のEランクから一番上のSランクまでありプレートの色は次の四段階で分けられている。


E・Dランク 【ブロンズ】

C・Bランク 【シルバー】

Aランク   【ゴールド】

Sランク   【ブラック】


ハンター登録をしたばかりのレイは一番下のEランクで色はブロンズである。


タグを暫く眺めていると注文した料理が運ばれて来た。

登録して直ぐにレイはダンジョンに行きたいと言い出したがローラが阻止。

浮足立つレイを少し落ち着かせようと取り敢えず腹ごしらえに来ていたのだ。

テーブルに出来立ての料理が並び、湯気と美味しそうな匂いがとても食欲をそそる。


「―いつまでタグ眺めてんのよ。料理きたわよ」


レイは目の前の食べ物よりハンタータグがいいのか飽きもせずにずっと見ている。

先に食べるわよとローラが口を付けているとやっとレイも食べ始めた。


「なぁローラ!お前のタグ見せてくれよ!」


食べ始めたかと思いきやタグを見せろと忙しないレイに、ローラは面倒くさそうに首からハンタータグを取りレイに見せる。ローラのハンタータグの色はシルバー。ランクはCランクと記されていた。


「すげぇ!ローラのタグシルバーじゃん!Cランクなんだ!」


大声を出すレイにローラは静かにしろと強い口調で叱り、料理を食べながらレイとローラはこの後の事を話し始めた―。


封印を解くのに必要不可欠な九個のアイテム。それらは全てリバースダンジョンに存在し、それに挑むにはハンターランクが“Sランク”とパーティを組む為の“仲間”が必要だ。だがどちらもそう簡単ではない。


先が心配なローラはあれこれ考えている様子だが、レイは兎に角行動したいので考えるよりもまず受けられるクエストや挑めるダンジョンを攻略しに行こうと熱くローラに訴えかけている―。


結局のところ、考えても今のレイ達に大した選択肢は無かった為ローラも諦めたのか溜息交じりにレイの提案を受け入れた。


食べ終えたレイとローラは再び冒険者ギルドに行きクエストを探す。


冒険者ギルドには多種多様のクエストが受注されており、自身のハンターランクに応じて受けられるクエストも変わってくる。一人で受けるものから最大四人までのパーティを組むクエストもある。基本的に自身のランクと同等ランクかそれ以下のクエストが受けられ、自身のランクより高いランクのクエストは最低二人以上のパーティを組む必要がある。


ローラがCランクの為最高Cランクまで受ける事が出来るが、レイが初めてのクエストという事もあり一番下のEランククエストを受けることに決めた。


レイは魔力0の状態からいきなりドラゴンの魔力を手にした為魔力操作がまるで出来ない。ドーランからもまずは魔力を自由自在に扱えるようになってくれと言われたので、Eランクのクエストの中でも討伐系の依頼を選んだ。

クエストを選んだ二人はギルドの受け付けで手続きをし外へ出る。


「記念すべき初クエスト!サクッと片付けようぜ!」


「クエストの依頼主はここから少し離れた町、”トワイライト“の町長さんだわ。なんでも最近畑にゴブリンの出没が多く農作物が荒らされて困っているらしいの」


「そのゴブリンを倒せばいいって事だな!」


〈まともに魔力コントロールも出来ぬくせに何故自信だけはあるのだ……〉


「ゴブリンぐらいなら私でも倒せるわね!よし、それじゃあトワイライトへ向かいましょうか」


「おう!ドーランまた翼頼む!」


〈やれやれ……とんだハンターだな〉


レイとローラはそれぞれ翼とホウキを出し、クエスト依頼に書かれている同じ火の王国にある町、トワイライトを目指し飛び立っていった―。

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