第8話 お菓子売り場での再会
一話一話が短いのは許して( ^ω^ )
そして翌日、3人は少しギクシャクしつつもいつもどおりの日常をすごしている。だが、刻一刻と迫る約束の時刻に、内心不安を抱いていた。
午後5時30分
朱里を無理矢理帰らせた2人は、不安で押しつぶされそうだった。何せ相手は、異能を使う思惑の読めない青年達であり、気まぐれに殺される可能性もあるからだ。
「行くしかねぇみたいだな...、匠」
「ああ...、あの時浮かれてた自分を殴って諭したい気分だよ...。すごく怖いさ...」
「まぁ仕方ねぇ...、もうここまで来たら引けねぇよ」
そして大三百貨店...
「久しぶりに来るなここ...。花の高校生2年生には縁がないからなぁ...」
「たしかお菓子売り場だよな?しかしなんでまたお菓子売り場なんだ...」
地下2階に向かう2人は、様々な疑問を抱えながらエスカレーターで階層を下る。
そして地下2階...
「うぉ...、女子が好きそうだな...」
「すごいお菓子の量だ...。確かに甘いものが好きな人には天国みたいだね...」
そこにあるのは様々なお菓子のお店。色とりどりの和菓子や洋菓子がショーケースを彩る姿は、甘いもの好きな人間なら誰しも目を輝かせる夢のような場所である。しかし、今の2人からすれば気まぐれに殺されるかもしれない未知の化け物達のと面接会場であり、軽口を叩く割には2人ともガチガチに緊張していた...。
だが、あの青年達はどこにも見当たらない。流石に売り場が広く、人も多いので少し見回しただけでは把握しきれないのだ。
「とりあえず探すしかねぇな...。せめて店の名前を指定してくれたら楽だったんだがな...」
「まぁそれはそれで覚悟を決めるのが難しそうだけど...」
「とにかくどk...」
2人は緊張していて気付かない。後ろにスーツを着た髪を七三分けにしている真面目そうな男性がすぐ後ろに立っていたことに...。
「誰をお探しですかね?」
「「うぁ!」」
突然後ろから聞こえた声は、まさしくあの時聞いた少しねっとりとした声だった。そう、あの時のバイクの男の声である。
続
ありがとうございました( ^ω^ )