第1話 平穏への別れ
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日本の神無川県横丘市は今日も平和である...はずだった。
「はぁ...、今日も学校か...。俺はもう行きたくねぇなぁ...」
葛井翔斗はため息をついている。勉強が大嫌いな翔斗は、学校もあまりお気に召さない。
「そうは言っても仕方ないだろ?優秀な成績を収めて立派な社会人になるために頑張らないとな」
安城匠は翔斗を諌めた。いつも真面目で正義感の強い匠は勉強も学校も自らに必要な事として、きちんと取り組む姿勢を見せる。
「そうだよ!頑張って一流企業に入社できたら一生安泰だよ?そのために頑張らなくっちゃ!」
小池朱里も翔斗を励ましている。翔斗と匠の幼なじみである朱里はよく2人と行動することが多い。3人は昔からの幼なじみでとても仲が良い友人の様である。
「けどめんどいだろ?俺は叶うなら今から学校行かずにタバコ吸いに行きたいぜ...」
「だが、日本に生まれて高校生している以上、やるべきことはやらないといけないさ」
匠が翔斗を諭すがあまり心に響かない。
「まだタバコ吸ってるの?やめたって言ってなかったっけ?」
朱里が疑問を口にするが、翔斗は苦いものを噛んだような顔をした。
「うるせぇ...、なんか吸っちまうんだよ...。完全に中毒だぜ...」
翔斗は未成年だがタバコを吸うことをよく朱里に注意されている。
「まぁ頑張ってやめられるように頑張って!応援してるわよ!」
「頑張ってって二回言ってるぞ...」
すると、匠がなにか思い出したような顔をし、話し始めた。
「しかし最近反逆者のニュースを全然見なくなったな。前はどのニュース番組でも反逆者のニュースを見ない日が無いほどだったのだが」
「ああ、あのテロリスト集団だろ?なんか統治者が幹部で、その権限で色々な犯罪してるやつらだよな?」
「そうだね、なぜそんな凄い力があるのにもっと真っ当な事に力を使わないんだろうか...」
匠は力を持つものは人々の為に尽力するものという考え方をすることが多い。
「さぁな?悪党達が考える事なんざ俺らには到底理解できねぇよ。ただ、そういう奴らはどこにいるかわかんねぇからな。今この瞬間に襲われても不思議じゃねぇぜ?例えばあのビルが爆破され...」
その時、盛大な轟音が走る。彼らの平穏が別れを告げ、騒乱が幕を上げる音だった。それは爆音、近くにあるビルが爆破され崩壊する音である。
「逃げろぉ!?爆発したぞ!?」
「ひぃぃいいい!?死にたくねぇよぉ!?!」
「助けてください!車に乗せてください!お願いします!お願いします!」
「「「え?」」」
その時、彼らは放心していた。3人でいつもと同じ何気ない日常を過ごす中、彼らはこのような事が現実に起こり、まして自らが目の当たりにしたという現実を理解する事ができなかったのだ。
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