第9話 100点満点で13点だな!
「あー、もう心配したんですよ!」
「後ろのそれ、全部失敗作ですか?」
「鳥居ちゃんとミカエル様も心配してたんですからね!」
仕方のない人だと3人組に叱られた。
「可愛い!」
鳥居ちゃんが「鳥居に似た何か」を手に取って嬉しそうに笑った。
「あ、いや、それは失敗作で!」
「嬉しい!ありがとう。」
「――― すまん…。もっと上手く作れたら、あの鳥居がなくなっても出現できるのだろうが…。」
「ううん、嬉しい。ありがとう。」
「鳥居に似た何か」を持って、鳥居ちゃんが宮島に帰っていった。
翌日、元気いっぱいの鳥居ちゃんとミカエル様が現れた。
「それでね、市杵島姫命様と田心姫命様と湍津姫命様達がね、このクオリティでも許すって!」
「鳥居ちゃん!」
「これからも、こっちに出現できるの!?」
「ミカエル様も一緒?」
「うん、これを置いてくれたら出現できるようにしてくれるって!」
鳥居ちゃんが「鳥居に似た何か」を掲げる。
「市杵島姫命様と田心姫命様と湍津姫命様達が、この鳥居の出来は100点満点で13点だな!って言ってた!」
今日も鳥居ちゃんとミカエル君は、宮島とモン・サン=ミッシェルを言ったり来たり楽しそうだ。