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第61話 子育て観音とオタク神主

「腐女子リアタイ沼落ちBBA度診断?」


「そう、Twitterで話題(※)になったの。知らない?」

はてな顔のオタク神主にタブレットを見せる子育て観音。

(※ 参考 https://mobile.twitter.com/hashtag/%E8%85%90%E5%A5%B3%E5%AD%90%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%82%A4%E6%B2%BC%E8%90%BD%E3%81%A1bba%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E6%96%AD)


―― それは、どの作品で腐女子になったか?作品で現在の年齢を当てるリストだった。


男色大鑑:推定年齢400歳

手塚治虫漫画:推定年齢50-80歳

キャプ翼:推定年齢35-45歳

るろ剣:推定年齢35-45歳

グラビテーション:推定年齢30-45歳

銀魂:推定年齢20-35歳

おそ松:推定年齢15-25歳


「凄いですね!井原西鶴の“男色大鑑”が含まれるリストですか。」

「そうなの。1.5万件以上リツイートされていてね、そのスレッドに寄せられた大勢の人の実体験をもとに何度も修正されて完成されたリストなの。」


「子育て観音様は、どんな作品がきっかけだったのですか?」

「三国志よ!」

「凄いですね!リアルタイムですか!?」

三国志も大好きなオタク神主が憧れと尊敬の眼差しを子育て観音に向ける。


「ほほほ、だとしたら良かったんだけど。残念ながら後追いよ。私の製造年はもっと最近なの。」

「でも原文で読めるのでしょう!」

「母国語だから。」

オタク神主が憧れと尊敬の眼差しを子育て観音に向ける。キラキラとエフェクトがかかったような輝きを放っている。


「オタク君は?」

「僕は兄がいるので、兄が観ていた仮面ライダーやウルトラマン、戦隊ヒーロー、その他アニメを何もわからない赤ちゃんの頃から観ていたのです。家にあった玩具もトミカとかプラレールだったし。」

「あらゆるオタクになれる可能性があったのね。」

「そうですね、満遍なく観てきた感じです。これが好きだからアレは認めないとか無いですし。断然ウルトラマンが好きだけど仮面ライダーも戦隊モノも好きですし。」

「わたくし、オタクの何も否定しない姿勢が好きよ。オタクは良い子ね。」


「やだな、子育て観音様ったら褒めすぎですよー!僕だって否定するものはありますから!」

「あら、どんな?」

子育て観音の表情が曇る。


「実際の利用者に迷惑を掛ける鉄オタとか。子供向けの鉄道イベントで親子連れに罵声を浴びせる鉄オタを見かけたことがあります。

あの時の子供が鉄道を嫌いにならないといいけど……。」


「まあ、酷い……。もしもわたくしが、そのような不届き者を見かけたら祟っておくわ!」

「……いえ、祟るのはさすがに…ちょっと……。」

「そう?それならバチを当てるくらいにしておくわ。」

うん、それくらいなら……とか返事をしちゃうオタク神主。

バチのレベルがオタク神主の想像したレベルであれば良いのだが。


「オタクは良い子ね。」

「僕は家族とか友人に恵まれたんですよ。」

ニコニコと答えるオタクは、やっぱり良い子だな……と思う子育て観音だった。


「それよりも、子育て観音様はお出かけではないのですか?」

「そうなの、今日はミュージカル 刀剣乱舞よ。」

「お気をつけて、楽しんできてくださいね。今度またゆっくりお話ししたいです。」

「わたくしもよ。」

子育て観音とオタク神主の目がキラリと光った。


―― 2.5次元も網羅されているんだ、さすが子育て観音様!

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