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第4話 鳥居ちゃんは可愛いよ!
友達のいない可哀想なスーツ男は仕事に戻った。
「大聖院に設置されてすぐの頃、僕はホームシックで…。」
「そうかい、それで鳥居ちゃんが遣わされたのか…。」
「ミカエル様と仲良くしてくれてありがとうね…。」
お茶を飲みながらミカエル君の思い出話で盛り上がる3人組とミカエル君と鳥居ちゃん。
怖い顔のスーツ男が退場したので、ほんわかムードだ。
「その…聞いてもいいかな?」
「なあに?」
鳥居ちゃんは3人組に好意的だ。
「そのお耳と尻尾は?」
「私は鳥居の化身だから!鳥居といえば神社だし、神社といえば狐だからって、私を作った祭神さまたちが言ってた!」
「へー。」
「そうなんだー。」
「神様の計らいなんだー。」
ニコニコ顔の3人組。
「…厳島神社は稲荷神を祀っていたっけ?」
――― ミカエル君が混乱した。
「…狐っ娘は可愛いくないかな?」
「鳥居ちゃんは可愛いよ!」
「ありがとう!ミカエル君。」
「あれ…どうしたの?」
3人組が悶絶していた。甘酸っぱくて。