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店主、仕留める
「君。何やっとるんですか」
前には、少年。多分高校生だと思うけれど如何せん、腰をついて怯えているので幼く見える。
「え?」
すっとぼけた声を上げる少年を通りすぎて、花魁と向かい合う。
「貴女、いくらなんでもそんな若いのに手ェ出すのは止めなさいて」
思わず出てしまうため息に、花魁がピクリと反応したのが伝わってくる。
「あんたは死んだんです。いい加減諦めて、受け入れて、生まれ変わって幸せに生きなさい」
――え?
「だから、貴女は、死んだんですって」
――そんな
――そんな、あたしは。あたしは、だって
続きます