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名前

「佐藤?」


ありふれた苗字だ


「下の名前は?」


だからこそ、下の名前は重要なのだと思う


「...教えない」


佐藤は少し怒っているような口調で言う


「それより、貴方の名前は?」


それで誤魔化せたつもりなのだろうか

仕方ないので問いに答える


「川口だよ、川口昴」

「そっか...川口って言いづらいし昴でいいよね」


自分は苗字しか伝えない割には図々しい


「わかったよ、好きに呼んでくれ」

「よろしくね、昴君」

「よろしく、佐藤さん」


なんだか気恥ずかしい気もする

だが、それよりも今は聞かなければならないことがあるのを忘れていた


「佐藤さん、自己紹介が終わった所で聞かせてもらうけどここで何があったのか知らないか?」

「知らない」


バッサリだ、いくら出会ったばかりでもここまで冷たくされていいものだろうか

少なくとも名前を教えあった程度の仲ではあるはずだというのに


「本当に、何も知らないのか?」

「知らないよ、だいたい私だってこの学校に来てからそんなに経ってないはずなんだから」


なるほど、来たばかりだというのなら俺と対して知っている事も大差無いのかもしれない

だがおかしい、引っかかる


「経ってないはず、っていうのは何故だ?少なくとも体感でどの位経ったのか分かるはずだ」

「体感なんて曖昧な事言えるわけないでしょ?現にこの場所の時計は全部止まってるんだから」


それはそうだ、だけれど引っかかるのはそこじゃない


「この学校の外は一体どうなってるんだ」

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