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変化

佐藤さんと二人で話して居ると、太陽がゆっくりと隠れてきていた

そろそろ、学園の皆が家に帰ってくる時間だ

学園までの距離によって個人差は出てくるだろうが、幸い大貫の家までの距離はそう遠くない

緊張と不安と共に、束の間の休息を終えて、大貫の家に向かう事にした


「大貫って人、帰ってきてるといいね」

「そうだな、まぁひょっこり帰ってきてるに決まってるさ」


何故学園に誰も居ない状態で普通に帰ってくると思っているのかだとか

もしかして学園で何かに巻き込まれてしまったのかとか

色々と不安が募る、けれど

佐藤さんの前であんな宣言をしたんだ、もう帰ってきている事を祈りながら向かうしかない

そんな事を考えながら、公園を抜けて来た道を戻る

佐藤さんも口数が少ない、何を考えているのだろうか...


「着いたね」

「ん...そうだな」


話しかけようかと思ったところで、大貫の家まで来てしまっていた

考えごとをしているとどうやら時間は早く進んでしまうらしい、今後は気をつける事にした

ここに来るまで、やはり人にすれ違わなかった

考えごとをしながら進すんでいたのもあって、気付かなかっただけなのかもしれないが...

それでも、何度かこの通りに来た事がある身としてはこの通りに人が通る事はあるのだろうかと思う事がある


「チャイム、押さないの?」


佐藤さんの声にはっとするまた関係の無い事を考えてしまっていた

一人でこの場所に来ているわけではないのだ、姿は見えないが...


「はは、昼間と同じ事言わせちゃったな」

「そうだっけ?」


少し申し訳ない気持ちになったが、どうやら佐藤さんは覚えていないらしい

これ以上突っ込んで、恥ずかしい思いをする前にチャイムを押してしまう事にする


チャイムを押すと耳に響く音が大きな音で鳴り響く、やはり何度聞いてもチャイムの音は慣れない

昼に来た時と同じように、玄関のドアが開く


「はーい、どなたですかー?」


玄関から出てきたのは昼に来た時と同じように、大貫雄大の母だった


「川口です、雄大君は帰ってきてますか?」

「え?」


どうしたのだろうか、顔に何かついていたりしたのだろうか、だとしたら少し恥ずかしい


「えっと、どうしましたか?」


違和感を感じながらもそう返すしか無かった、一体どうしたというのだろう


「あの...どなたでしょうか?」


瞬間、思考が止まった

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