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アーム・ゼロ  作者: 境乃 シキ
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プロローグ

都立蒼天高校・科学棟地下。

 巨大な人型マシン《アーム・ゼロ》の操縦席で、主人公・神代ユウトは歯を食いしばっていた。


「くそっ、アームの操作が難しい!」


 操縦桿を握る腕が震える。訓練では完璧だったはずなのに、今日は思うように動かない。

 その原因は分かっていた。


 ――観測窓の向こうに立つ、クラスメイトの東雲ミサキ。

 白衣姿でこちらを見つめる彼女と目が合うたび、胸が締めつけられる。


「ドキドキが止まらない。これが恋ってこと?」


 呟いた瞬間、警報が鳴り響いた。


「侵入者確認! 闇の組織《ダークネス党》だ!」


 黒いマントを翻し、敵の幹部が高笑いする。


「フフフ……それこそダークネス!」


 ミサキが叫ぶ。「ユウト! この学園の“生徒会選挙”を狙ってるわ!」


 敵幹部は指を突きつけた。


「選挙はもう既に始まっているのだよ。民意も、力も、恐怖で支配する!」


 ユウトは歯を食いしばり、操縦桿を握り直す。


「ふざけるな……この学園は、俺たちの場所だ!」


 その時、通信が入る。

 サポート担当の幼なじみ・藤堂ケンの声だ。


「ユウト! 緊急だ! エネルギー安定剤の配合がズレてる!」


「何だって!?」


「貴様、その片栗粉を何グラム入れた?」


「今それ聞く!?」


 だが次の瞬間、ミサキが叫ぶ。


「ユウト、信じて! あなたならできる!」


 その言葉で、迷いが消えた。

 胸の奥が熱く燃え上がる。


「――行くぞ、アーム・ゼロ!」


 巨大な拳が闇を切り裂き、ダークネス党を打ち砕く。

 爆炎の中、ユウトは思った。


 守りたいものがある。

 譲れない想いがある。


 だから――戦える。


 戦いが終わり、静かになった地下で、ミサキが微笑んだ。


「ねえユウト……」


 彼は少し照れながら答える。


「選挙も、世界も……全部守ってみせるさ」


 少年の戦いは、まだ始まったばかりだ。

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