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出逢い~まさかそんな不意打ち

 動物というのは時には人間を超える不思議なちからを持っているものだ。

 だがそれは、視力やら運動能力やらそういった身体的能力のはなしであって、まさか超能力じみた何かを使えるはずはない。そう俺は思っていた。

 しかし、そんな概念もズタズタにする出来事が起きた。それは確かあの時だったな…


 高校生活から慣れてきた5月半ば。

 俺は人生の価値観を塗りかえる事になるとはつゆしらず、いつも通り自転車での帰り道を通って帰るとこだった。

 その日はやけに風が強い日だったな。そして、いつも通りに人通りの全くない地下通路を通っていた時にそれは起こってしまった。

 その日も誰一人その通路を通っていなかった。 しかし、そこには一匹の白猫がいた。 珍しい事であったが、取り立てて見るものでもない。そう思って通り過ぎようと思ったが俺はようやく気がついた。

 猫が俺を凝視していたのだ。

 不気味に思ったが、まぁ相手は猫だ、気にする必要は無い。と思っていたが俺が通路に入って、出口付近に差し掛かっても、まだ猫は俺を凝視している。

 さすがに気味が悪くなって俺は急いで通路を出て自転車をこぎはじめた。

 しばらく走っていて俺はあの猫の事を考えていて、考えているうちに俺の良心が、痛み出した。


「アイツ遊んで欲しかったのかな…」


 思わず呟いたが、今思えばこれが原因だったかな…

 あくまでも独り言だった。だからあれは、まさかの不意打ちだった。


「そんな気にしなくても大丈夫だニャ」

「そうか…ってえぇぇ!?」


 思わず俺はこけてしまった。


 なんと肩にさっきの猫がいた。

 いつどうやって肩に乗ったのか今はそんな事を気にしていなかった。


「し…喋った…?」

「喋った事がそんな気にする事かニャ?」


 普通の猫は喋らない。そう言いたかったが、猫から発する目に見えない何かで言葉がでなかった。

 俺のそんな心境も知らずに猫は再び口を開いた。


「僕の名前は風神、気楽にフウと呼んでくれニャ」


 …え?

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