表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/107

ハイスペックを自覚しろ!

訪ねてきたお客様を迎える応接室に来ました。

この部屋に来た理由はこの部屋は広いからである!


部屋のテーブルに卵を2つ乗せるとシオンはフィーネに尋ねた。


「フィーネ、取り敢えず回復魔法を掛けてみるけどいいかな?」

「そうね~?あっ、ちょっと待って。魔物の森で見付けた卵は毒に侵されているわね。状態回復の魔法から掛ければ良いかも」


ふむふむ………?

ならばやってみよう!


まずは毒に侵されている卵から。


「彼の者の病を癒す奇跡をお与え下さい。キュアヒール!…………と、彼の者の傷を癒す奇跡の光りを。ハイヒール!」


なんと、シオンは右手で状態回復の魔法を放ち、左手で体力回復の魔法を同時に使ったのだった。


シオンの魔法が卵に当たると、吸い込まれるように消えていった。


「およよ?失敗した?」


フィーネは何処から出したのか、ハリセンを取り出してシオンの頭を叩いた!


スパコーーーン!!!


「あいたっ!」

「およよっじゃないわよ!よく分からないスキルを手に入れて凹んでいると思ったら、複数の魔法を同時に使うなんて、賢者でも出来ないわよ!何なのよ!嫌味?嫌味なの!ねぇ!?私に対してなんか怨みでもあるの!?」


フィーネはシオンの首元を掴んで揺らした。駄女神でも出来ないことだったのでプライドを傷付けられたからだった。


「くる、苦しい………あうあうあう…………」

「ちょっと、フィーネもう許してあげて?」


賢者のスキルを持つレインが止めに入った。


「ええい!止めるなシオンの兄よ!このポンコツ姫は自分がどんな凄い事をしたか自覚ないのよ!」

「うん、まぁ、そうなんだけどね?」

「そ、そんなに凄いことなの?」


首を傾げながらシオンが尋ねた。


「そうだね。魔法を使うには集中力が必要だよね?魔法を2つ同時に使うってことは意識を分散させるから、難易度が高くなるんだよ。今の僕でも同時になんて無理だからね」


そうだったのかー!

シオンは納得したように頷いた。


「はぁ~、何なのよ。でも成功したみたいね。色が正常になったわ」


卵は変色していた所が綺麗に白い卵になっていた。


「よし!」


シオンはガッツポーズを取った。


「次は海で取ってきた卵なんだけど………良くみると幾つか『針』が刺さっているのよね?」


フィーネが指さした。


「あっ、本当だ。針金のような細いけど、硬い針が刺さっているわ!」

「それは抜こうとしたが途中で折れたんだ。無理に抜こうとしたら卵が割れそうだったから、このまま持ってきたんだ」


なるほどね。


「じゃ、抜いてから回復魔法を掛けよう!」


シオンが針を摘まむと、簡単に抜けた。


「ポイポイッとなぁ~」

φ(゜゜)ノ゜


「えっあ、ちょっ──」


フィーネが止める間もなくシオンは全部の針を抜いてしまった。


「はい、ヒール!これがハイヒール!なんちゃって♪」


フィーネはニッコリ微笑むと、無言でハリセンを取り出してシオンの頭を叩いた。

スパコーーーン!!!!!


「このポンコツ姫がーーーー!!!!!勝手に進めるんじゃなーーーーい!!!!!」


あいたーーーー!!!!!!


こうして、なんやかんやありましたが、卵は2つとも無事に回復したようでした。

『よろしければ感想、評価、ブックマークよろしくお願いします!』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ