人気者♪
──お昼休み──
「フィーネちゃん♪これも食べて♪」
「うん♪」
パクりと美味しそうにご飯を食べるフィーネがいた。魔法授業の後、姿を現したフィーネにクラスメイト達が群がった。
「凄い!妖精って本当にいたんだ!」
「可愛い!!!」
「シオン様が妖精姫と言われていた訳ですね!」
フィーネはクラスメイト達に餌付けされていた。
ゴホンッ、クラスメイト達に可愛がられていた。
『むふふふ♪流石は私ね!大人気じゃない♪』
フィーネは、ちやほやされて喜んでいた。
そんなフィーネをブスッとした顔でシオンは見詰めていた。
「どうしたんだシオン?」
「機嫌が悪そうだな」
ライト達が尋ねた。
「だって~~結局、魔法は放てないし、フィーネに気絶させられて…………落とし前付けれてないし」
ギランッ!
シオンはフィーネの怨みを忘れていなかった。
ゾクリッ、フィーネは悪寒を感じた。
「大人げないぞ………」
呆れる二人だった。
シオンは子龍達と戯れてストレスを緩和して授業を受けるのだった。
「カーマインとマリンだけだよ~私の心を癒してくれるのは~~」
龍はモフモフできないのが欠点だが、猫みたく可愛いがれるのだ。シオンは子龍達も呆れている事に気付かず、頭を撫で撫でして可愛がるのだった。
「シオン、現実逃避しているところ悪いが、呼ばれているぞ?」
「えっ?誰に???」
シオンは顔を上げると目の前に金髪ドリルがありました。
うん?ありました?
いやいや、金髪ドリルと言えば…………
「お楽しみの所、申し訳ありませんわね」
「あれ?スカーレット、どうしたの?」
シオンが尋ねると、顔を赤くしてモジモジしながら小声で言った。
「わ、私もその子に触ってもよろしいでしょうか?」
キュピーーーーン!!!!
ほうほう、あの高飛車お嬢様のスカーレットさんがね~~?
シオンはニマニマしながらスカーレットを見るシオンにスカーレットはなんですの!と言ってきた。
「うん、今のはシオンが悪いな」
「そうね。シオンが気持ち悪い顔をしたのが悪いわね」
おいっ!君たち失礼だな!?
「もう!わかったから。どうぞ♪」
二匹の内、大人しい方のマリンを持ってスカーレットに渡した。
「ありがとうですわ♪」
スカーレットが手を出すとガブリッと出した手を噛まれた。
「………あれ?マリン、ダメよ!ペッしなさい!ペッ!」
幸い甘噛みの為、歯の後が付いただけだった。
「嫌われているな?」
隣からジークが抱くと大人しく抱かれた。
「何故ですの!?」
スカーレットはソーと手を出すが、また噛まれるのだった。
膝を着いて落ち込むスカーレットはワナワナしながら、勝手に語りだした。
「またですわ………昔から動物が好きなのに、いつも嫌われて………私が餌をやろうとしても近付いてもこないのですわ………シクシク」
あ~~~、いるよねー!動物好きなのに動物に好かれない人って。
こと動物好きの作者は同情してしまった。
ツンツンッ、とスカーレットを叩く者がいた。
「なんですの?私を嘲笑うが良いですわ!」
投げやりに言い放って顔を上げると、もう一匹の子龍であるカーマインがスカーレットにすり寄っていた。
!?
「あわわわわわっ!?これは夢ですの?」
スカーレットとカーマインの目が合った。
見詰め合う二人。(一匹)
甘い空気が流れた。
ガシッ!
「結婚しましょう!」
!?
スカーレットは子龍を抱き締めると爆弾発言をした。
「ちょっと!?落ち着いて!」
「そうだぞ!嬉しかったとはいえ、何を言っているんだ!」
シオン達はスカーレットを止めようとしたが──
「シオンお義母様、ふつつか者ですがよろしくお願い致します♪」
「誰がお義母さんよ!戻ってきなさい!?」
Sクラスの教室は今日もにぎやかである。
「…………あの~?もうとっくに昼休みが終わって授業が始まっているのですが~」
奇しくも担任のクリス先生の授業でした。
(哀れな)
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