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悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!  作者: naturalsoft


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71/107

天罰?

フンフンフンッ♪


シオンは上機嫌でサッササと鉛筆で下絵を描いていた。


「ねぇ、シオン。メリッサが呼んでるよ?」


久々に登場したこの小説のマスコットキャラのフィーネが飛んできた。

実はフィーネも着いてきており、一緒に暮らしているのである。


「うん?どこにいるの?」

「寮の外にある中庭のベンチでライトとジークと一緒に待っているの。男子は女子寮に入れないからね」


うーん!とシオンは背伸びをして身体をほぐした。


「ちょうど休憩しようと思ってたし、行ってみますか!」


シオンは何も考えずに一階降りて行った。


「はぁ~あのポンコツ姫、自分の価値を理解して欲しいわね」


フィーネは、そう呟くと後を付いていった。

一階に降りて、外に出ると生徒達が寛げる中庭にベンチが置いてあり、メリッサ達がいた。


何故かリリィと兄達もいたが…………


「みんなどうしたの?こんな所に集まって?」


そう言うと、メリッサが兄達を見て頷いた。


???


どうしたんだろう?とシオンは頚を傾げたが──


いきなりメリッサに頬っぺたをつねられました。


「イタタタタッ!?にゃにすんにょ!」


メリッサは笑顔で言いました。


「うふふふ♪シオンのせいで、今日はどれだけ肝を冷やしたと思っているのかしら?クラスメイト達から殺気をぶつけられるわ、巻き添えで攻撃を受けるわ、大変だったのよーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


最後の方はメリッサの心の叫びだった。


!?


「何があったの!?」


かくかくしかじかへむへむという事情で…………

ガミガミッとシオンはお説教を受けました。


「あぅぅ………まさかそんな事になるなんて思ってなかったのよ………」


涙目で項垂れるシオンを余所に、ジーク達は呆れていた。


「まぁ、確かにここまでの人気とは思わなかったな。冗談で言ったつもりが本気の攻防戦になるとは…………あれは参ったよ」

「まったくだな。私達はシオンの側に居すぎてマヒしていたが、この国でのシオンの人気は王族を超えているよ」


そう話している二人にメリッサはジトーと睨んだ。


「二人とも!そんなことを言って私を見捨てたじゃないですか!酷いですよ!?」


うん、メリッサの言うことは正しい。


「だから、助け船を出したじゃないか?」

「厄介事を押し付けたくせに!?」


ムキーとなるメリッサをルーク兄がなだめて言った。


「シオン、インスピレーションが沸いたのはいいが、授業にはきちんと出るようにな。今回はお前が悪い!」

「ちゃんと反省して、明日はクラスメイトに謝るんだよ?」


普段はシオンに甘い兄達だが、シオンに非がある場合はちゃんと叱るのだった。


「はい。わかりました」


叱られてトボトボと部屋に帰っていくシオンは、一階の食堂で呼び止められた。


「あの、シオン様ですか!?」


うん?何だろう?


「うん、そうだけど何かしら?」

「わ、私はシオン様のファンなんです!握手してもらえますか?」


それくらいならいいよね♪


「はい、これでいいかな?」

「はわわわっ!感激です!これからも頑張って下さい!」


女の子はそういって駆け足で逃げて行った。


「ありがとー!」


そしてシオンも部屋に戻ろうとした所………


「わ、私もシオン様のファンなんです!握手をお願いします!」

「私も!」

「私もお願いします!?」


食堂にいた女子生徒達が押し掛けてきた。

何?何?何!????


ドドドドドッ!!!!!

と、押し掛ける女子生徒達に、あわわわわわわっ!!!!!と、揉みくちゃにされるシオンが居るのだった。



これが因果応報である。







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