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悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!  作者: naturalsoft


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またシオン信者が増えた…………

バンッと部屋に入ってきたシオンは、まだ少女という歳なのに色っぽい感じだった。


『はぁはぁ!シオンたん色っぽいよ~~♪』


メリッサがヤバい状態であった。


「あれ………?」


扉から入ると部屋にいた全員の視線を受けて、シオンはたじろいでしまった。


『ヤバい!お父様までいるなんて聞いてないよ!』


これは怒られる案件ではとタラリと顔に汗が流れた。


はっ!?


つい見とれてしまった!

コホンッ!


「あー、シオンよ。今は大事な話をしているんだ。用件がなければ自分の部屋に戻っていなさい」


我に返ったカール公爵が咳払いをして言った。


「いえ、あの………私もちょっと用があるんですが?」


!?


まさか、このクソガキの婚約を受けるつもりなのか!!?


「ちょっと待っていてくれないかな?私はここにいるバイ菌をチリも残さず灰にするからね!」


カール公爵は手の平に炎を纏わせた。


「ちょっと待って!家の中で炎なんて火事になったらどうするのよ!私の絵も燃えちゃうよ!?」


!?


「いや、あの………すまん!」


カール公爵はたじろいで謝った。

そしてシオンはジーク王子の前に行き頭を下げた。


「さっきは突然逃げてしまい申し訳ありませんでした」

「えっ、いや!自分の方こそ、いきなりで驚かせてしまい申し訳ありませんでした!」


ジークもここでシオンの気分を害せば自分の命がないので必死である。


ジークは下げた頭を上げるとシオンと目があった。シオンはにっこりと微笑むと言った。


「突然のお申し込みで驚いてしまいました。ただお気持ちは嬉しいのですが私は今、絵を描くことを生き甲斐にしております。他の事に時間を割かれたくないのです。どうかご理解下さい」


シオンの丁寧な断り方だったが、そこはジーク王子も予想通りだったのでそのまま承諾した。


「ええ、わかりました。ただ今回は私の気持ちを知って頂けただけで十分です」


シオンとジークは握手をしてお互いの思いを分かちあった。


『ふぅ~これで大丈夫だよね?でも、わざわざ隣国から来て貰って悪いかな?』


『シオンに断って貰って良かった!まだ準備と実力が足りなかった。もっと力を着けてからもう一度、申し込もう!』


これでいい感じで決着しそうな時に、空気を読まないシオンの一言で、その場が固まった。


「それでジーク王子は『いつまで』ここに滞在されるのですか?」

「えっ?い、いや、このまま帰るつもりだけど………?」


ジークは何を言われたのか理解出来なかった。


「えっ!?もう日が暮れますわ。本日は是非泊まっていって下さい。客室は多くありますから」


!?


ガタンッ

シオンの兄達が慌てて立ち上がった。


「何を言っているんだ!」

「そうだよ!こんな野獣を泊めるなんて冗談じゃないよ!?」


反論する兄達にシオンは一喝した!


「お兄様達こそ何を言っているのですか!わざわざ隣国から何日も掛けて来て下さった方に、夜遅くに帰れとおっしゃるのですか?我がバーニングハート公爵家は、礼儀と礼節を重んじる家系だと教わったのは嘘だったのですか!」


ウグッ!?


正論過ぎてカール公爵も反論出来なかった。

拳をブルブルと握り締め、血を吐くように侍女に部屋の掃除を命じると部屋を出ていった。


シオンはジークの両手を握って言った。


「これでもっとお話しできますね♪」


ドキューーーーン!!!!


ジークのハートが撃ち抜かれた瞬間であった。









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― 新着の感想 ―
[良い点] キャラがそれぞれ生き生きしてて賑やかで読んでいて楽しいです。 [一言] シオンがジークを気に入って、ジークも継承権放棄しても。って言うなら、ジークがシオンの国に来て、外交官とか、親善大使…
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