三角関係?いいえ、四角関係です!
スキルの事で、シオンがプンスカとやっていた時であった。
ちょうど、リリィがやってきたのは。
中庭にやってきたリリィが見たのは、仲の良さそうに(リリィ視点で)横に並んで笑っているルークとメリッサの姿だった。
!?
ウソッ!?
まさかメリッサとルーク様が良い感じになっていますの?
思えば、同じ剣術家として一緒にいる時間が長い事に気付くと、急に焦りが出てきた。
「み、みなさん、こんにちは。こんな所で集まってどうされたんですか?」
「あっ!リリィちゃん!聞いてよ~~!?」
シオンが泣き顔で抱き付いてきた。
『ああ♪やっぱりシオン様は可愛いですわ♪』
胸に飛び込んできたシオンの頭を優しく撫でるリリィは、急に殺気を感じてバッと顔を上げた。
『えっ?なに?なに?なんなの!?』
殺気の先を探すと、二人にたどり着いた。
1人はルークである。
『クソッ!シオンを慰める役目を取られた………』
おいおい、そんなシスコンな逆恨みの気持ちで女の子に殺気を向けないで欲しいですね。
ルークは平常運転であったが、殺気を隠しもしなくぶつけてくるのは、メリッサであった。
『急に来て、シオンに抱き付かれるなんて、なんて役得なのよ!許せないわ!私ならあの美しい銀髪に指を搦めて、クンカクンカして○✕△…………するのに!』
ここにきて、メリッサのシオンに対する劣情?は悪化していた。このままではシオンの貞操の危機である。
…………まっ、シオンだしどうでもいいか♪
と、ナレーションの作者は傍観することにしました。
頑張れ!シオン!読者が付いているぞ!(多分)
『えっ、どうしてメリッサが私に殺気をぶつけてくるのよ!こっちの方が悔しいのに!?』
理不尽な殺気に、リリィも憤りを覚えてO・HA・NA・SHIしましょう?と、いう流れになったのでした。
少し離れてから二人になったメリッサとリリィは同時に話し出した。
「ルーク様とどういう関係よ!」
「シオンとはどういう関係よ!」
?????
「「はい?」」
何か誤解があるようだと、かくかくしかじかへむへむと話し合いました。
するとどうでしょう?
before→殺すわよ!
after→私達、ズットモよ!
と、『心の友』と書いて『親友』になりました。
「メリッサちゃん♪ルーク様の好きな物などのリサーチお願いしますね♪」
「リリィちゃんもシオンの趣味など上手く聞き出してね♪」
「「うふふふふ♪」」
ここに、女子同盟が作られたのだった。
ちなみに、ランちゃんとレインはライバルがいないので、これから仲が深まっていく予定です!
「あれ!?私のショボイ、スキルについての話は!?」
まぁ、それは置いておいて──
「そういえば、ここでの修行のお陰で『治癒師』のスキルが『見習い聖女』に進化しましたの♪」
リリィは王子妃候補としての、城でのマナーなどで修行が他のメンバーより遅れているので、見習い聖女止まりである。しかし、もう少し訓練すれば『聖女』に上位進化するであろう。
それを聞いたシオンはリリィの裏切り者ーーーー!!!!と言って走り去っていくのだった。
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