意外な展開です!
少し書き溜まったので連続投稿です!
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大笑いしているシオンに、周囲の人間がポカーンとしている中で母、リーゼが我に返った。
「シオン!何を呑気に笑っているのよ!これだけの侮辱されたのよ!」
「くくくっ………はぁ~、笑った笑った。お母様、大丈夫ですよ。このくらいのイタズラで目くじら立てなくてもね」
「いや!死刑よ!死刑にするべきよ!」
フィーネがシオンの肩に乗り声高々に叫んだ。
「まぁまぁ♪本当に妖精がいたのね♪」
王妃様は初めて見た妖精を前に嬉しそうだった。
「でも、罰は与えるべきよ」
「本当に、我が子ながら情けない!一体いつからそんなに傲慢になったのですか!」
二人の母から叱られるライト王子だったが、そこに最凶の二人がやってきた。
「う~ん?騒がしいがどうかしたか?」
「紅さん!こいつに死なない程度の地獄を見せてやって!」
フィーネは怒りが収まらないのか、ムキーと声を上げる。
紅はライトの頭をまたまた鷲掴みにして宙吊りにした。
「はなせ~~」
ジタバタするライトに蒼が何かに気付いたようにジーと見詰めた。
「あら?この子…………」
「どうかしましたか?」
蒼さんはライト王子のお腹に手をやると振り返って話した。
「この子、呪いと薬物異常があるわよ」
!?
「ど、どういうことですか!」
王族として食事には細心の注意をしている筈なのにと王妃は取り乱した。
蒼さんは宙吊りにされている王子に手をかざして、魔法でスキャンした。
「え……と、これはラムラム草の成分ね。毒と言うより、興奮剤の効果があるわね。普段は気が大きくなり、薬が切れてくるとイラついてくる感じね。呪いは………薬の効果を増幅するものかしら?興味深いわね。薬と呪いの複合だなんて」
!?
「そ、そんな………」
王妃はショックを受けていた。これが事実なら、犯人はいつでも毒が盛れるという事だからだ。
「ちょっと大人しくしていろ!」
ジタバタしていた王子の気を失わせて、話を続けた。
「少し前までは聡明だったと言うけれど、呪いと薬のせいで気が大きくなって尊大な態度を取るようになったのかしら?」
「全てを薬のせいにも出来ないけれどね」
蒼さんはシオンを見ていった。
「シオンが許すと言うなら『水の指輪』を与えるけれど?どうする?」
「ライト王子はまだ子供です。まだやり直せるはずだからお願いします。出来れば王妃様と王様にもお願い!」
王妃だけは何の話かわからず、公爵夫人のリーゼから説明されて、とても驚くのであった。
「こ、このお二方が伝説の古龍様……!?それにこの指輪は解毒作用のある魔法の指輪ですって!?」
一体、どこから驚いていいのかわからない。毒を盛られやすい王族としては、魔法の指輪は1番の宝物になるのだった。
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