1-2異世界へ2
今回は少し短いですが気軽に読んでいただけると幸いです。
「異世界に行きたいです」
俺の口から、そんな言葉が自然と出た。
「そうか。では早速転生の手続きをさせてもらう。」
神を名乗る男がそう言うと、俺の目の前に巻物がどこからともなく現れた。
その巻物の中には、自分の名前と、番号「1」と書かれていた。
「それは異世界に行くにあたってのパスポートみたいなものじゃ。1と番号が書かれているじゃろう。それが天界での識別番号みたいなものじゃ。もし世界に害のある行為を行った場合、強制的に天界へ呼び戻すためのものじゃが、悪行をするつもりはないじゃろうから気にせんでよいぞ。」
続けて神が言った。
「さて、おぬしが転生する世界について軽く説明するぞ。
もともとおぬしがおった世界とは異なり、魔法が存在する。さらにスキルも存在する。
スキルは生まれるときは誰も持っておらんが、後天的に習得ができるものじゃ。おぬしには簡単に死んでもらってはこちらとしても困るから、全属性の魔法の適正と、スキルの習得がある程度早くなるスキルを付与してやるぞい。」
ある程度忖度はされるみたいだ。
「それでは、転生の議を始める。」
神がそういうと、俺の足元に魔法陣があらわれた。
その魔方陣がものすごい勢いで発光し始めた。
光が収まると、
「よし、これで転生の準備は整ったぞい。何か最後に質問はあるかのう?」
「いや、俺からは特にない。」
「そうか、ではおぬしを転生させる。
転生先は、イーグルハイド王国のアリベマール家の長男じゃ。
本来は生まれる際に死んでしまうはずだったのじゃが。生き返らせておぬしの精神を移植する。
では、こちらの世界ではおぬしの幸せを見つけるがよい。」
また、足元の魔法陣が発光し始めると、視界が暗くなり、体が思うように動かなくなった。