第7話 澪つくしのあるところで
ここは、東京にある大企業の入口・・・
受付嬢「澪お嬢様のお友達ですね?」
尾関「はい。」
おれは、三郷澪に昨日LINEで「明日本社来て。」といわれていた。
受付嬢「澪お嬢様、お友達の方がお見えです。
三郷「わかったわ。通して頂戴。」
受付嬢「かしこまりました。」
がちゃ。
受付嬢「澪お嬢様は65階のプライベートルームにいらっしゃいます。くれぐれもお気をつけて。そして、いえ、なんでもありません。」
エレベーターに乗って65階まで行った。
厳重な扉が開くとそこには「澪」と垂れ下がった標識のあるドアがあった。
インターホンを鳴らすとパジャマ姿の三郷が出てきた。
三郷「いらっしゃい。私の研究室へ・・・。」
尾関「お前は、寝起きなのか?」
三郷「いえ、いつもこの格好よ・・・。」
尾関「眠そうだけど?」
三郷「そんなことはないわ。いたって普通よ。まぁ、入って。」
中へ通されるとそこにはとてつもない部屋数の「澪専用」の部屋があった。
尾関「これ全部お前の部屋なのか?」
三郷「そうよ。お茶でいいかしら?それともコーヒーがいいかしら?」
尾関「お茶でお願いする。どこまで行くんだ?」
三郷「一番奥の部屋が私の寝室兼仕事部屋よ。」
尾関「果てだな。今日の用事は?」
三郷「はいコーヒー。手伝ってほしいことがあってね。」
尾関「お前、俺の話聞いてた?手伝ってほしいこと?」
三郷「えぇ、ここの部屋使っていいから電極つなぎなおしてほしいの。なんか、Wi-Fiの調子がとっても悪いの・・・。」
尾関「まじか。それは大変だな。」
三郷の寝室兼仕事部屋に着くまでに結構な時間がかかった。
そこで一時間近くWi-Fiのつなぎ直しをしていた。
尾関「おーい、終わったぞ。」
三郷「う、うん。おちゅかれー。」
尾関「お前もしかしてやることって寝ることだったのか?」
三郷「どこに寝たっていう証拠がありゅのよ?」
尾関「お前さっきから噛みすぎな・・・。」
三郷「しょんなことよりお腹が空いたからなんか食べに行かない?」
尾関「おう、まぁいいけど・・・。」
三郷「40階にレストラン街があるからそこ行って食べましょう。」
三郷の寝室兼仕事部屋を出て徒歩5分、
そこからエレベーターで約1分。
40階のレストラン街に着いた。
三郷「何食べたい?」
尾関「かつ丼とか肉が食いたいかな?」
あきらかに高そうなかつ丼屋に入ることになった。
尾関「おい、三郷?」
三郷「どうしたの?尾関君。」
尾関「俺今日そんなに手持ちないんだけど・・・。」
三郷「安心して。尾関君。ここは私の会社でもあるのよ?」
尾関「もしかして・・・?」
三郷「あなたがここで働ければすぐに払えるようになるわ。」
尾関「え?」
三郷「冗談よ。私のおごりに決まってるでしょう?」
尾関「ありがとう、ごちそうさま・・・。」
ご飯を食ってから外に出てお散歩しに行くことになった。
そこで、服などを買いに行ったらものすごい量を買うことになった。
三郷「これで一か月買い物行かなくて済むわ。」
尾関「いつもこんな感じで買い物をしてるのか?」
三郷「いつもはネットで買うのだけれど尾関君がいるから女の子なんだぞってとこを見せようかなって思って・・・。」
尾関「そんな気にしなくても俺は三郷のこと女子だと思ってるけどな。」
そこで、三郷は黙り込んでしまった・・・。
三郷「ねぇ、尾関君。私はこの会社継いだほうがいいかしら?」
尾関「え?」
三郷「私はね、この会社大好きなの。だけど、周りからは賛成も反対ももらうわ。だからね、自分の会社を建てたいと思っているの。だけど親の会社を継がないといけないんじゃないかなって思ったりするの・・・。ということで自分の会社はあきらめようかな・・・。」
尾関「うーん。別にあきらめなくてもいいんじゃないか?俺だって、掛け持ちしてるぞ?規模は小さいがな。三郷がやりたいようにやればいいと思う。」
三郷「でもお父さんたちに嫌われたりしないかな?」
尾関「そこまではわからないけど、大丈夫だ。もし、勘当されたりしたら俺の家に来ればいいさ。お前の部屋ほどはないけど結構広いしな・・・。」
三郷「・・・。うん、わかった。親に行ってみるわ。」
その日の夜見事三郷は両親の許可を得たらしい。
勉強ということで俺の部屋に三郷は泊まりに来ている。