【Eleftheria-Online】あらすじ…?
処女作、至らないところもありますが。楽しんでいただけたら幸いです。
爽やかな風が頬を撫でる。
どこか懐かしいようで、それでも新鮮な風景が眼下に広がっている。
ここに自分がいることすら信じられない
風に乗った嗅いだことのない花の香りが鼻腔をくすぐる…
見たことの無い質感の花が足元に咲いている。
身体から鉱物を生やした兎が走ってゆく…
ふわふわと色とりどりの光が漂っている。あれは妖精だろうか?
手を伸ばしたら逃げられた。
ちょっと怒っているような気もする
「……ごめんなさい」
もう自分はこの、まるでお伽噺の様な世界の一部なのだ。
この世界を、自らの目で、耳で、体感できるのだ。
あの果てしない紺碧の空も、2つ浮かぶ太陽も、この美しい景色をずっと見ていられるのだ。
……もう我慢できない
……
…………
「キャッホーーーーーーーーィ!!!!」
一人のプレイヤーは崖からその雄大な景色へと飛び込んだ。
一瞬、空を飛んでいるように錯覚する。
ああ、自分は今、この青の一部となっているんだ。
景色に飛び込むとは、こういうことなんだ。
ブランコを高くこいで近づいた空なんかとは、格が違うんだ。
澄んだ「青」が、
ずっと、ずっと、きれいで、吸い込まれそうで、
足を離した崖にはさらさら揺れる、7つの花びらを持つ花があって。
そんな、青と白のコントラストが心をつかんで離そうとしない。
富士山であれ、波であれ、青と白に心が動くのはなんでだろう。
これも日本人の性なのかな
ああ、それにしても美しい。
雲の無いまっさらな空だ。
自分が落ちていることなんて忘れ…
……落ちてる…?
…
…
……
「あ」
〈you died !〉
死んだ。バカだ。
これはとあるプレイヤーが自らの夢を求めて死にゆく
VRMMO 『Eleftheria-Online』 通称Ele-Onの物語。
ここまで読んでいただいてとても嬉しいです。
評価などしてくだされば所構わず逆立ちし出すほど喜びます。