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第四話(迅速に駆ける)


ケイタはアリサの事に考えを寄せた


(アリサ今何してるんだろうか)


まあ明日、課題研究について話すか。


そんな事よりもこの森を迅速に抜けねばならないのだ。人喰いクロコダイルに出会したら

また厄介な事になる。昨日の地点までなんとか辿り着かねばならないとケイタは考えた。テツヤもケイタの後を追って走る。

忍び足であった。何時もなら迅速であるが、闇からの魔の手が忍び寄る可能性を示唆した。


日は刻々と沈んでいた


森は闇に包まれてつつあった


森は複雑多岐に渡って道を記していた。しかしケイタは昨日までの距離を目指した。


森は深く様々な生態が存在していた。しかし夜が近づくと怪物が凶暴化するのは何時の時代も共通であった。そんな心配を考えてかケイタ達は少し速度を速めた。


「少し日が暮れそうだ。速度を速めよう」


「面白いな。乗るか」


スピードを上げると、足音は飛躍的上昇する。そしてそれらは深い森に響き渡る。静かな森に鼓動を伝える。

怪物の聴覚を馬鹿にしてはいけない。僅かな大地の揺れに気付く。その方向を予想すると方向転換をした

瞳孔が輝く。


薄暗い茂みの中その怪物は刻々と足音の後を辿る。




その頃

ケイタ達は道標まで直ぐの処にいた。目的地までもう目の前であった。


その安心から脚が縺れる

次の瞬間足をつまずく。体が宙に浮くや否や

見事なまでに転けてしまった


「痛ってぇぇ」


ケイタは転けてしまった。

脚の擦り傷から新鮮な血液がひたたり流れる。痛みに耐えている様であった。

「大丈夫かよ」


しかしケイタはすぐに起き上がる。安心立命感を漂よわせた


「大丈夫だぜ。こんなの何時もの事だ。自然に治るよ。それよりも着いたぜ。其れが目印の樹だ」


テツヤは目の前の樹を見た

頗る大きなポプラの樹がある。

「なる程。ここがその場所か」


「そうだ。少し休もうぜ。疲れたし」


彼等は休息をとる事にした




…血


…血の匂いがする


その怪物は嗅覚に意識を傾けた。僅かな薫りからは哺乳類を喰った記憶を辿り寄せた。


その怪物はただひたすら振動の後を辿った

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