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 6

 ハンターの殺気に似た、気配に洋館内で純平のことを

話し合っていた夏華と利央は感じ取った。


 「お、お姉ちゃん……」


 利央の強張った顔に夏華は表情を曇らせながら


 「やっぱり、来たわね! 私らの宿敵が……」


 と言った。


 「お姉ちゃん。どうしよう?……」


 利央は身体を少し震わせながら、夏華に訊いた。


 「まだ、大丈夫でしょう。 奴も何もしていない

私らを直ぐには殺さないでしょう……

 でも、私らの前にいずれ、やってくるでしょうね!」


 夏華は冷静に利央に言った。


 「じゃあ。直ぐにここから逃げないと……」


 利央はそう言うと座っていたから立ち上がった。


 「利央!落ち着きなさい。大丈夫だから……

 でも、街の学校に通っているあの子(咲樹)が心配だわ……」


 夏華は街の学校に通っている咲樹のことを心配した。

 だが、その間も着実の咲樹のもとにハンターが近付いていた。

 咲樹は親友らとたわいもない話をしながら、学校帰りの途中から

背後に殺気に似た視線を感じていた。

 咲樹は背後を気にしながらもいつもの場所で


 「バイバイ!…… また、明日ね!」


 親友らと別れると勢い良く、駆け出した。

 だが、殺気に似た視線は咲樹を追いかけるように

咲樹の後を追いかけてきた。


 「もう、誰よ! もしかして、変態?……」


 咲樹は自分の後を追いかけてくる正体を突き止めようと

帰り道の途中にある、人気のない森へと駆け込んだ。


 「だれ?」


 咲樹は怖い顔をし、後ろを振り返ったが

そこには誰もいなく、咲樹を付け狙っていた

殺気に似た視線も消え去っていた。


 「気のせい?……」


 咲樹は首を傾げ、再び家へと戻った。


 「クククゥ……」


 黒いフードのハンターそんな咲樹の様子を

近くの木の上で不適な笑みを浮かべ、見詰めていた。


 「ただいま!」


 咲樹は帰り道にあったことなどを夏華や利央に何も言わずに

元気良く、洋館(家)の中に入ってきた。


 「お、お帰り……」


 夏華と利央の話していたことを気付かれないように

いつものように真希に声をかけた。

 だが、咲樹から微かに感じられる独特のハンターの臭いに

夏華は

 

 「疲れたでしょ? 先にお風呂に入ってきなさい!」


 と咲樹に言った。


 「ええぇ…… お腹が空いたよ。 先にご飯にしてよ!」


 咲樹は嫌そうな顔をし、夏華に夕食を強請った。

 夏華は咲樹に気付かれないように咲樹に付いた臭いを消そうと


 「ごめんね!真希。 ご飯はもうちょっと、掛かるのよ。」


 と嘘を付いた。

 がっかりした顔で咲樹は


 「わかったわ。先にお風呂に入ってくるわ……」


 と言うとそのままの格好でバスルームへと向かった。


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