エピソード14
「はい、到着」
聞いたとおりにまっすぐ進むと、木造の大きな建物が見えてきた。多分ここがギルドだろう。
さてギルドデビューだ、気を引き締めて行こう。
手に力を入れ扉を開ける
「さて、いくぞ」
ギルド内部は思っていたよりきれいで、木造ゆえの木の色が目に優しい。
入り口の正面にはいくつかのカウンターがあり、入り口の左には階段が、右には酒場のような場所がありいかにも冒険者というような格好の人たちがグラスを片手に話をしている。
とりあえずカウンターに向かう。適当に向かったカウンターにいたのはかったるそうに頬杖をつく白い髪のイケメンだった。
「すみません」
「ん?ああ客か。珍しい、俺のところに来るやつなんて滅多にいないのに」
「どうしてですか?」
「ああ、男どもはみんなほかの女のほうのカウンターに行くし、女のほうはなぜか大体が顔赤くして他の所行っちまうんだよ。なんでだろうな。」
「………」
そりゃかなりきれいな顔してるからな、そのせいで顔赤くしてるんだと思う。というかなんで顔赤いってわかっているのに理由気づかないんだよ。
「まあいいや、と言う訳でお前が久しぶりの応対だ。俺はガルクス・パール、知り合いにはガルって呼ばれてる。よろしくな」
「こちらこ「敬語やめろ。好きじゃないんだ」……よろしく。俺は紅彼岸六、リクとでも呼んでくれ」
「よろしくなリク。それで何しに来たんだ?」
「ギルドに登録したくて来たんだ」
「了解。じゃあこの紙に血を一滴だけ落としてくれ」
「わかった」
ナイフで指の先を少し切り紙に落とすと一瞬だけ紙が輝きすぐにおさまった。
「じゃあちょっといろいろ手続きをするから、これからする質問に答えてくれ」
「わかった」
「使える魔法の属性は?」
「えーと、火・水・風・地・毒・光・闇・爆発・氷・時空・無・回復・召喚だな。魔法付与っていうのも使えるぞ」
「基本7属性に複合魔法2属性に時空、無と召喚まであるのか、聞いたことないぞそんなの。まあいいや。じゃあ次、レベルとステータス」
「レベルが150でHPが36000、MPが27600だ」
「なんだそのレベルは!?色々とすごいことになってるぞ、おい!!」
「町に着く途中に<スカーレット・ベアー>ってモンスター倒したせいだな」
「Sランクモンスターじゃないか!!はあ、色々と規格外だな。まあいい。登録の手続きをしてくるからちょっと待ってろ。」
「了解」
そう言ってガルは裏のほうに行ってしまった。それにしても、最初に知り合えたのがガルで良かったな。気も合いそうだし。
………
「悪い、待ったか?」
「いや」
「そうか。ほらこれがお前のギルドカードだ。身分証代わりにもなる、なくすなよ」
「ああ、ありがとう。そうだ、ギルドのことをいろいろ教えてほしいんだけど」
「ああそうかじゃあ心して聞けよ」
「うん」
「ギルドでは個人や国、規模はそれぞれ違うが依頼を受けたり、魔物の素材なんかの買取をしてる。ギルドに登録している冒険者にはギルドランクというものがある。ランクは低いものから順にG・F・E・D・C・B・Aがありその上にSランクがある。Sランクには三種類あって最初は赤S、次が銀S、ラストに最高位の金Sランクがある。基本ギルド登録した直後のランクはGだが上のランクの魔物を倒すとその魔物に応じたランクにランクアップできる。ちなみにお前が倒した<スカーレットベアー>はSランクだからお前のランクは今赤Sだ。ちなみに赤であろうとSランクはギルドから最大限の支援を得られる。銀SランクになるならSSランクを、金SランクになるならSSSランクの魔物を討伐してくればいい。ちなみに俺のランクも赤Sだ」
「依頼を受ければ報酬がもらえる。依頼にも討伐、採取や街中での労働もあるな。依頼は自分のランク以下のものと1つ上のランクのものが選べる。自分のランクの依頼を30回か1つ上の依頼を10回成功させればランクアップの試験を受けることができる。こんな所かな」
「オーケー。だいたいわかった。じゃあ早速だけどこれ買い取ってもらえる?」
ボックスから熊の魔石を取り出す
「<スカーレット・ベアー>の魔石か。これなら金貨300枚で買い取るぜ」
「わかった、よろしく」
と言う訳で金貨300枚を受け取る。そういえばせっかく町に来たんだし武器や防具を見てみたいな。
「リクはこれからどうするんだ」
「とりあえず武器を見に行きたいから武器屋に行こうかと」
「武器屋か、じゃあ俺も行こうかな」
「え。仕事は」
「そろそろ終わりなんだよ。ちょうど武器屋に行きたかったところだし一緒に行こうぜ」
そういうことでガルと一緒に武器屋に行くことになった。わからないことがあったら聞いてみるとしよう
新キャラ登場
というかガルは親友ポジションで考えてるんで多分これからも出てきます