エピソード11
「さて、行きますか」
まずは、
〈ファイアボール〉
そう念じると、空中に直径15㎝くらいの火の玉が出現し、熊に向かって飛んで行った。
火の玉が熊の腕にあたると一瞬動きは止まったがダメージがあるようには見えない。この程度じゃ効かないか。
「次はこれで!」
〈アクアバースト〉 〈サンダーアロー〉
今度は2つ、まず水を飛ばしてやると腕を振って打ち消してきたが、ふり払われた水が熊の体にかかる。そのタイミングで雷の矢が飛ばしてやると、腕を振り終わった直後だから反応が追い付かないらしく、片目に突き刺さり水をかぶった体全体に雷が走っていく。
「やったか?」
と思いきや熊は少し動きが鈍くなり右目がつぶれているも、立ち上がりこちらに走ってきた。
「もうちょっと殺傷力のあるやつのほうがいいかな。じゃあ次」
〈パラライズ〉
状態異常が効き、熊がマヒ状態になり動かなくなるが、〈パラライズ〉の麻痺はそこまで強くはない。早めに決めてしまおう。
〈カオスカッター〉
〈カオスカッター〉が発動した直後、熊に無数の切れ目が入り、次の瞬間熊だった肉片が光の粒子になって消え、黒い宝石のようなものが転がっていた。




