06
放課後
「ねぇ栞を落とすことのできる男子っていないのかな?」
そんなことを突然言い放つ夏奈
「突然どーしたのよ…まぁ人生はまだ長いよ?」
あ、でも好きな人作ってそれで卒業しないとそろそろ指名客も減るよね?それともいっその事……
「しーちゃんの条件って何かあるの?」
「ん~特にないかな?あ、知らない人過ぎてもだめかな」
知らないのに付き合うのは何か違う気がするし…
「あ!」
「どーしたの??しーちゃん」
「じゃー面と向かって告白してくれたら付き合おっかなぁ~」
その栞の一言でまだ放課後教室に残っていた人の視線が栞に集まった
「え?栞まじで?」
「うん!だってそろそろ青春するのもいいかなって」
「しーちゃんが言い放った瞬間から何か色んなところからの視線がいたいんだけど…」
「え?」
栞は普段賢い割にはそういうところでは鈍感であった。
「そっか、そっか!文化祭とか修学旅行までに彼氏つくろうね!」
「そーだね!夏奈ちゃんにしてはいいこと言うじゃん!」
「弥由一言多いよ!」
「へへへ」
修学旅行か~…
みんなと行きたいけど司たち置いては行けないよ…
それに金銭面も…
「夏奈と弥由…盛り上がるのもいいけどそろそろ帰らない?」
「あっ、そうだね!」
3人は鞄を持ち教室を出た。
「栞と弥由はもう志望校決まった?」
「えっ、私はまだだよ?」
「だよね~」
「しーちゃんは?」
「国公立かなぁ?私立だったら何か特待生みたいなのがあるって先生が…」
この前二者懇の時に先生に言われたんだよね
弟たちもいるからお金がかからない国公立もいいから…
「え!?特待生??」
「しーちゃんやっぱすごいねー」
「ううん。ぜんぜんだよ」
「それで、彼氏がいたら完璧なのにね~」
てか、今日一日………
「2人も今日その話ばかりだね、そんなに私に彼氏つくってほしいの?」
「「そりゃー!」」
2人の声がそろっていた。
「あっ、しーちゃん明日暇?」
「うん?」
「藤原君も誘ってるんだけど…、明日遊ばない?買い物とか久々にしたいしさっ!」
明日かぁ~…今日連絡とっていれば大丈夫か
「うん、大丈夫だよ~」
「じゃっ明日いつものところでね!」
「うん、ばいばーい」
弥由が栞と約束を取り付けると3人はそれぞれの帰路についた。