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94:体育祭でも変わらない

 前話の付けたしなので、文章もものすごく短いです。

 普段の生活(学校の昼休みとか家でのんびりしてる時)なら、美雪さんの得意能力である“神出鬼没”に対して、さしたる驚きもしなかっただろう……が、この状況では話も少し違ってくる。なんせ今は“体育祭”の真っ只中であり、美雪さんは現在トップを走る青団で、俺たちの紫団とは優勝を争う敵対団のメンバーである。

 まして今、俺の着ている応援団服(特注学ラン)の背面に施された刺繍を見せるわけにはぜえぇぇぇっっったい、いかないのだ!!


「むぅ、ユキは相変わらずのケチだ!どケチだな!!」

「なんと言われても、絶対にみせらんねぇ!……って、誰がどケチだ!!」


 俺と美雪さん、両者がギャーギャー言い合いながらも、なんとなく「こんなやり取りも久しぶりだな」なんて思っている俺は、体育祭最後の競技【応援団演舞】に参加するというのに、ずいぶんとリラックスできてるなぁ。

 それより、なんで「相変わらずのケチ」だなんて言われにゃならんのだ!?むしろ美雪さんたち綾館姉妹のこれまでの不法侵入・滞在・襲撃に関して、なんやかんやと寛大な処置(無罪放免)を下してきた俺は、むしろ心が広いんだぜ!なんて思っている時点で、ずいぶんと狭量きょうりょうな気もするけど……。


「むぅ、仕方ない……」


 ようやく美雪さんも諦めてくれたらしい。依然として背後を暗幕・鉄筋でガードした状態の俺も、強張らせた体の緊張を解いた。


「それにしても、どうやってこのスタンドの裏に入ってきたんですか?ここは一応“紫団関係者以外の立ち入り禁止”になってるんですが」

「む?だから入れたんじゃないか!」

「だからどうやって……」


 それよりも美雪さんがなぜ堂々と応援団席裏の控え室に入れたのか、今更ながらに不思議に思った俺がその疑問を口にして……嫌な予感がした。


「だから「応援副団長の相澤由希の彼女だ」と言ったのだ。そしたらすぐに「どうぞ」と快く案内してくれたたぞ!」


 だあぁぁぁ!!やっぱりか!



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