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51:お宝探し?

 小屋(物置)漁りをしよう!と、意気込んだものの、初っ端から鍵が掛かっているという《壁》にぶつかった一同。綾館姉妹は意気消沈気味なんだが、俺としては、自室にある《工具》を使って、こじ開けてもいいかな〜……なんて思っている。

 念のために親父に連絡を取ってみて、わかった事がある。


この家は中古物件で、物置自体、両親は使った事が無いらしく、おそらく前に住んでいた人の私物が残っているであろう……ということ。


鍵自体は、もとから不明だということ。


 前々から物置の存在は気になっていたので、きちんと中身を調べておく必要があると、親父は思っていたらしい。

 漁ってもよいか?と尋ねたら、割と簡単に許可してくれた。


「――というわけで、多少強引な方法でも開けていいみたいです」

「うむ、お義父様からの許可を戴いたのなら問題ないな!」

「とはいえ、いざ開けるとなれば、簡単にはいかないでしょうね。電気ドリルとかチェンソーのような工具があればよいのですが」


 工具なら、とりあえず一式は揃っているので問題な――


「つか、けっこう錆びてっから、力入れて引っ張ってみりゃ開くんじゃねーか?こうやって、引っ張っ―――」


バギィ!!!!


「「「「あ」」」」


 ドアは開かなかった。しかし、獅子神さんの怪力はドアノブごと引っこ抜く形に……。


「あら、適度に穴が開きましたね」

「い、いや、壊すはずじゃなかったんだ!!」

「あーぁ、こーわした〜こーわした!!」


 ヤバッ!って感じの獅子神さんに、美雪先輩はここぞとばかりに口撃。つか、からかい方がガキっぽいな。


「まぁまぁ、どうせ開かなかったら工具を使うつもりだったから。結果オーライですって!」

「まったく……ユキはヤンキー女に対して甘すぎる!少しはその優しさを私に向けてくれてもいいのに」


 何言ってんだか……優しくすれば付け上がるくせに。


「まぁともかく、あとは開けるだけ……あら、開きました」


 リリナさんがドアノブ跡の穴に手をかければ、簡単に開いた扉。おそらくだが、獅子神さんがドアノブを引っこ抜いた拍子に、ロックされていたノブも壊れていたようだ。


「さってと、手間も省けたことだし、入ってみますか!」

「だな」

「ですね」

「あ、ああ……」


 案外脆かった戸に拍子抜けしつつ、未開の地だった物置へと足を踏み込むことに。

 なんだか複雑そうな獅子神さん、別に気にしてないんだけどなぁ。




 物置の中は意外とひんやりしていて、埃っぽくもない。

 とりあえず物置の中にあった段ボールや年代物の本などを中庭の芝生に並べていく。俺らの年代にしては物珍しい空き缶のパッケージや週刊誌もあったのだが、これといってめぼしいものは無い。

 ま、こんなもんか……なんて思っていた矢先――


「ユキ、ちょっと面白いものがあるぞ!」


 物置の最奥付近にいた美雪先輩が、何かを発見したようだ。


「ん?なんすかね、こりゃ……」

「なんだろうか?」

「なんでしょうね?」

「なんだろな?」


 美雪先輩が見つけたのは、壷でもなければ掛け軸のような骨董品でもなく、床下に設置された四角い扉のようなものだ。ご丁寧に取っ手まで付いてる。


「とりあえず開けて……って重っ!!」


 予想外の扉の重さに、取っ手に指が食い込む。ギシっと音を立て、扉自体が動くところを見る限りは下に何かがあるような気もするのだが、それにしたって重い!!


「相澤、ちと代わってみ?」

「ええ?めっちゃ重いっすよ!?」

「いいからいいから!っしょと!!」


 ギシギシ……という音と共に、扉(?)はどんどん持ち上がる。スゲェ!!


「っしゃあ!!」


 厚さ10センチくらいはあろう鉄板が重さの原因だったらしい。70センチ四方の扉らしき物体を持ち上げた獅子神さんの怪力に敬服しつつ、恐る恐る中を覗き込んでみれば、中は真っ暗。

 しかし、光が差し込んで気付いたのは、中へと通じるように《階段》が。


「ほぉ、これは地下室じゃないか?」

「みたいっすね」

「だな」


 想像しうる限り、美雪先輩の言う通り《地下室》のようだ。

 けど、入り口の様子を見たリリナさんは、可愛らしく人差し指を口元に当てて思案しているみたい。


「どうかしました?」

「いえ……これは私の推測なのですが……とりあえず、懐中電灯か何かを持って中に入ってみましょう」


 男の俺ですら抵抗のある真っ暗な入り口だが、リリナさんには何か思い当たるフシがあるみたいで、事前に準備していた懐中電灯のスイッチをオンにして、突入!

 俺らも後に続く







 懐中電灯の明かりを頼りに中へ進む俺達。やはり地下室だったようで、室内は予想外に広いし埃っぽいが、物置以上にひんやり冷たい。


「やはり……」

「え?やはりって何……うぉっ!」

「ほぉ!これは……」

「すげぇ!!」


 ライトが照らし出した先、俺達の視界に飛び込んできたのは―――

 前回で50話を突破しました。初めてです、こんなに長く連載したのは。

 本来なら、番外編のような《〇〇話突破記念》みたいな感じで本編とはまったく関係のない話を書いてみたほうがいいのかもしれませんが、何せ私は行き当たりばったりな感じなので、本編だけで手一杯……いつか、心に余裕を持って取り組んでみたいと思います。

 おかげ様でPVは5万件を突破し、ユニークアクセスも後少しで5桁を突破しそうです。

 心より御礼申し上げます。と、同時にお気軽な感想・評価もお待ちしております!

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