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43:二日目・朝食・グロテスク?

ガチャ………


「………ん……」


ガチャガチャ―――


「(――が……ない……か……!)」

「……ん?……」


ガチャガチャガチャ……


「(……うえ……だっ………!!)」

「……なに……?」


ガチャ……ドッゴオオォォォオンンッッッ!!


「な、なんだ!?敵襲かっ!?!?」

「グッモーニーンユキィ〜〜っ♪♪」

「やっぱしあんたか変態があぁっ!!」




そんな朝の一幕……。

なんら我が家にいる時と変わって……いや、我が家じゃない分、襲撃方法に加減が無ぇ…。


んで―――


「おはようございますユキ。あら、美雪はなんでタンコブを作ってるのかしら?」


勿論、手加減はしたが制裁させていただいた。


さて、こんな離島の別荘地でも、リリナさんはやっぱしメイド服なんだな。


「うぃっす!おはよう相澤っ!!」

「おはようユキ」

「おはよう由希」

「ユッキーおはようにゃ!」

「おはよう親友!そしてお美しいレディ達!!」

「……………」

「おはよ相澤。ってか健一キモッ!」


なんでかな〜………まだ朝の6時だぜ、なんで全員揃ってんだ?

ま、とにかく―――


「おはようみんな!」


かくして、早くから二日目は始まったのだ―――。











さて、腕によりをかけて作りました!と、リリナさんの言葉通り、およそ普段の俺らには無関係そうな料理がずらりと並び、一同はその料理を前に―――


『……………』


終始無言。


「あら、皆様……お気に召しませんか?」


リリナさん………どこの家庭にも、朝っぱらから“熊の手のスープ”“仔牛の頭のロースト”“鶏足の豆板醤炒め”“雪蛙のココナッツミルク”なんて料理が出てくるんすかね………。


「今日は中華にしてみたのですが―――」


うん、論点はそこじゃない。おそらくだが、一同の気持ちと思しき言葉を発してみよう………。


「リリナさん………朝っぱらから画的にグロい」

「!!!」

「そして見た目が濃い」

「!!!!………た、たしかにユキの言う通りです。私は……侍従失格です……ううぅ……」


ホロリ……リリナさんの頬を伝って――――


「う、うわあ!ち、ちょっとリリナさん、泣かないでっ!!」


や、やべぇ――!どうしよう、どうする俺!?


「い、いただきます!」


ゴクッ………むしゃむしゃ………!!!!


「う…美味い!」


とりあえずここは、リリナさんの顔を立てて“鶏足の豆板醤炒め”を思いきってパクリ!

見た目にグロいってのが若干引っ掛かるが、口に入れた瞬間に広がる旨味!豆板醤の辛み!それでいてシツコクないスッキリ感!!

正直、朝から随分と濃い料理と思っていたが、見た目に反して、食欲を煽る味付けや調理の仕方は、完全に朝向きである。


「美味いですよリリナさん!見た目こそあれですが、これはリリナさんにしか出来ない味付け、さすがです!!」

「……ほ、ホントですかっ!?」

「お世辞抜きで美味いですよ!ちょっ、皆も食べてみ!」

「まじ?」

「ま、まぁユキがそう言うのだから………」


そう言って、恐る恐る料理を口に運ぶ獅子神さんと美雪先輩――――


「美味いっ!!」

「うむ!流石はリリナ姉様だ!!見た目に反して細やかでありながら、一日の活力となりえる味付け……正直、外見で拒絶した自分が愚かしい」


称賛である。ま、この二人がその後、怒涛に食べ始めたのも影響してか、他のメンバーも思い思いに箸を持ち、見た目はあれだが味は最高の料理に手を付け始め―――


「美味しい」

「ホント美味しいわ!」

「……(もぐもぐ)…」

「朝から濃い気もしたが、これほどに美味い朝食は初めてだ」

「リリニャン美味しいにゃ〜!」

「まさにパーフェクトメイド!リリナ先輩、私を貴女の一生のパートナーにして下さい!!」


おぉ!まさに称賛の嵐。つか健一、朝っぱらからウザッ!&キモッ!!


「皆様ありがとうございます!ちなみにですが大川さん、全力でお断りです」

「にぎゃああぁぁっっ!?!?!?」


ほれ見ろ。なんで結果は分かりきってるのに健一は同じ事を繰り返すんだろうか?やっぱバカだなぁ――

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